第14話 反撃 其の三

「くっ」

レイピアの先端を向けて構える、同時に冷気を操って辺りを凍らせようとするが周りの表面が少し凍るだけだ、本来は冷気、もしくは冷気で凍らせたものを操る能力だが、冷気だけでは相手を完全に凍らせるのは不可能な上に、腕や足の一部だけを凍らせても自分で破壊して再生してしまう、水魔法を使ってもいいが、MPの残量がもう残り少ない、八方塞がり、となると単純にレイピアによる攻撃と一部を凍らせて破壊の二つで再生速度を上回って戦うしかない

「ロザリオ・ストライク!」

十字架のようにレイピアを振るったあと、その交差点にストライクを放つ技、ストライクの派生系だ、

「くるッ!」

相手の能力は弾撃、球を生成してそれを投げて攻撃してくる、今回は正面から、叩き切るッ!

シャンッ

球が真っ二つになり、消滅する、だが直後目の前に無数の球が現れる

「..ぐっ、」

終わりか、

「レーゼさん!下がってください!」 

目の前に現れたローブの男は杖を構えて魔法を唱える

「アクアレーザー!」

その魔法は槍のように扉全ての球を相殺する

「アンタは確か、フロー、」 

膝をついていたが再び立ち上がり、フローを睨む

「"助けはいらない"っていうつもりですか?」

、、、

「いいえ、今回だけは礼を言うわ」

意外ですね、前見た時のプライドの高さからこういう行動を起こすかと思ったのに、いや、王族としての礼かもしれないのか、

「そんなことより、今はあいつをぶっ倒すことを考えましょ」

、、、あのフローとかいう奴、なんで言おうとしたことわかるのよ、できれば放って置いて欲しいけど、協力するしかないか、いや

「フロー、この戦いに手出さないで、これは私が倒さなきゃならないの、この国の時期王女として、私は"完璧"じゃなきゃいけないから」

、、、

「わかりました、ですが、本当にやばい時は手を出させてもらいますからね」

仕方ない、死んだら元も子もないのはわかっている、ただ、希望は見えている、さっき使ってくれたアクアレーザー、あれのおかげで水がある、となるとそれを凍らせれば、まだ十分戦える

冷気を再び出して地面で水たまりとなっている水を凍らせる

「これでいける、アイスエイジ!」 

氷を操作して周囲の地面を凍らせる、凍った地面は奴の足をも凍らせ、動きを封じる、咄嗟に弾を出して足元の氷を破壊しようとするが、もう遅い

「バラージ、」

レイピアにより、いくつもの刺突が繰り出される、まるで氷柱ふり注ぐように何度も、何度も突き続けるしかし、それと同時に足元の氷が割れる、同時にバックステップで距離を取る

「もう時間切れか、なら、氷柱!」

地面の氷を使って氷柱を作り出す、そしてそれを飛ばす、それと同時に再び接近、氷柱は破壊されるが、破片が散らばったことにより、一瞬姿が隠れる、その隙に背後に周る

バラージもロザリオストライクもまだクールタイム中、ならば

「ストライクッ!」

背後から一撃で貫く、だが一瞬で振り向き、ボールをこちらに叩きつけようとする

「アクアシールド!」

目の前に現れた盾が攻撃を防ぐ

「やっぱり僕も戦います、いいですよね、だってあなた1人で倒せるならとっくに倒してるはずじゃないですか」

「....わかった」 

そういうと彼は持っていた槍を回転させ、ストレージから出した、水瓶の水を操る

「アクア、リング」

操られた水が輪に変形し、やつの周囲を囲い、縮小する、そしてその輪がやつの体に触れた時、私は悟った、冷気で水を凍らせる、凍った水は奴を再び拘束する

「今です!」

距離を取っていたが合図に合わせて突撃、

「バラージ!」

レイピアで突いて体に傷を作るそこに

「アクアレーザー!」

水を打ち込み氷結させる、それを続ければ当然奴は疲弊する

「ロザリオ・ストライク!」

ボールを出して投げてくる、だが当たり前のようにフローが魔法で対処し、それを横目に切りつける

「勝てる、」

魔法によって生じた水を凍らせる、

「フロー!とどめ入れるわよ!」

「了解です!」

フローが杖を構える

「一撃で行きます、アクアドリラー!」

ドリルの形に変化した水を心臓部に打ち込み、それを冷気で固める、そしてそいつを

「打ち込む!」

氷が砕け散ると同時に体も崩壊し、そこにはレコードが残った

「レーゼさん、仲間には頼ってもいいんですよ」

「ええ、」


続く



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