三週間目。オハナ、シチセ、ソウコちゃん。

三週間目。

一日目。


「ただいま」


 おかえり。そして疲れた。

 しかし、心が軽かったのは金曜日の夜だけであった。今日はやばかった。


 月曜日。

 午前中は死ぬかと思った。心は重くて肉体も重くて、しんどかった。辛かった。苦しみは人一倍。きつさも人一倍。


 とはいえ、そんな一日もなんとか乗り切った。本当になんとか。


 焼きそば作って食べて、歯磨きして。しんどかったのは午前中なので今は少し元気だ。なので健康のために運動、そして食器洗って風呂。ここまでルーティン。変化はあれど基本ルーティンである。


「さて、と」


【ソウコちゃん、久しぶり】

【お久しぶりです。本日はどのようなご用件がありますか?】

【今日は俺の話を聞いてくれる幼馴染で頼むよ】

【わかりました。あなたの話を聞く幼馴染。彼女の名前はオハナ。黒茶色の髪にアーモンド色の瞳を持つあなたの幼馴染です。髪の長さは肩口まで。ストレートに伸ばされ留められてはいません。包容力に欠けますが、あなたのことをよく知りわかっている良き理解者です】


 目を閉じ、開く。


「やっほー! お疲れ様-!」

「やあ、お疲れ」

「君もね。私も疲れたよー。へいへい飲み物はどうしたのさ。可愛い幼馴染のお出迎えはないの?」

「水でいい?」

「あはは、君の家、水しかないもんね。知ってる知ってる。水でいいよ」

「了解」


 コップに水を入れる。机に置き、飲んだり飲まなかったり、一人分だ。


「仕事、どう?」

「直球かよ。いやまあいいけど……。なんだろう。月曜の午前中やばいわ」

「あはっ、わかる。やばいよね。私も今日やばかったぁ。電話とかもうマジムリって感じ。適当に誤魔化したけど」

「誤魔化せるのかよ」

「うん? うんまあ。ノリと勢いで」

「それができるのはオハナだけだろ」

「あはは、そうかな? そうかもー。君は?」

「俺? 俺は……それがわかんないんだよね。辛いには辛かったしやばいくらい辞めたくなったけど、午後にはある程度回復した。まあ……明日もなんとか普通にやってくしかねえ、くらいには今思ってる」

「そかそかー。……ならいいんじゃない? 私も似たようなもんだし。一緒にどうにかこうにか頑張ってこうよ。ふふ、あと50週間だっけ?」

「……冷静に考えたら遠いし長いし、やっぱり数え方は1週間単位にしよう」

「あは! 切り替えはやっ。先週のお気楽気分はどうしたのよ」

「そりゃ金曜だったからだよ。俺は気づいたんだ。やはりすべて金曜の解放感のせいだった、と」

「ふーん……ま、なんでもいいけどさ。君、ひとまず明日までは頑張れそうだね」

「うん」

「ならよし。オハナちゃんがなでなでしてやろー! うりうり!」

「このやめ……なくてもいい。どっちでもいいや」

「……まったく、弱気になっちゃってまあ。そんなしおらしいのは似合わないぞー」

「そうかな」

「……私は、そういう君も嫌いじゃないけどね」

「なら……うん。いいよ別に。今年はね。こんな調子でいくぜ」

「一年ずっとかぁ……ちょっと長いかな」


 しばしの沈黙。


「ねえ、君」

「うん」

「未来のお話の方はどうなのさ」

「あぁ、夢の方?」

「そそ。そっち」

「そっちはなぁ。……とりあえず、土日でポートフォリオは作ったよ」

「わお、やるじゃん。さっすが私の幼馴染。褒めてあげよー。よくやった、すごいぞー」

「雑い雑い」

「あははっ、いいじゃんいいじゃん。それで?」

「ポートフォリオ作って、ネットサイトの情報更新したところ」

「ほー。依頼とかは見てない感じ?」

「いや、少し見たよ。求人も見た」

「おー! どうだったどうだった?」

「まあ……あると言えばあったね。結局求人は受けてみないとわからないし、依頼はやってみないとわからない」

「……なんにもわかってないじゃん?」

「それは言わないでくれ」

「ふふ、はいはい。じゃあまだあんまり動いてない感じなんだねー」

「うん。まだ二日三日だからね。今週末……にちょっと依頼応募してみるか、ってところ。それに際してさ。ネットサイトの個人情報更新とかもしなきゃいけないわけ」

「あぁ、君、引っ越したもんねー」

「そうなんだよ。一年後に戻るとしたら……でも変えないとなぁと」

「ふむふむ。それの申請もしたの?」

「した」

「色々やってるね。幼馴染として鼻が高いよ」

「胸張らなくていいよ。顎もあげなくていいから」

「もう、エッチ……」

「今の照れる要素あった?!」

「どうかな? ふふ、私も女の子だしー」

「もう"子"なんて年じゃ……」

「はいそこデリカシーポイントまいなーす!」

「うぐ、耳がいたい……」

「大声は美少女の特権さ!」

「そんな特権は存在しない!」


 だらだらと話を続ける。


「君さ、なんかカッコいいこと言ってなかった? 先週。こう、"この一年を我慢の時から雌伏の時へ、俺の人生を進めるための時間にするぜ"みたいな」

「――……やばい。超恥ずかしい。やめてくれ」

「あはっ、だよね。言ってたよね? ふふ、今はどう? まだ同じこと思ってる?」

「思えるわけねえだろ。ばか。過去の俺のばか。今日仕事しに行ってわかったよ。仕事はやっぱり我慢だった。なーにが備える時間だ! 働いてる間はそんなこと思えない! しんどいしきついし耐え忍ぶしかねえ!!」

「じゃあこれから一年は、やっぱり忍耐の時?」

「……一年耐えられたら、だけど。一応そう」

「そっか……人生、辛いね」

「オハナも辛いだろ? 人生」

「んー、私には君がいるからね。君と話してるだけでストレスなんて消え去るんだよ。残念ながら君は……そこまで思えてないみたいだけどね」

「……羨ましいけど、なんだか悪いな。俺の方が思い入れ浅いみたいで」

「ふふ、いいんだよ。女の愛はいつだって重いのさ」

「さいですか」

「さいさい」


 軽やかな笑みに、こちらも少し胸の内を軽くする。


「なんていうか……結局俺は、頑張るしかないんだよな。二つほど名言見聞きしたんだよ。聞く?」

「ふふー、君が言いたいんでしょうに。いいよ、幼馴染のオハナちゃんが聞いてあげちゃいますっ」

「まあ、ありがと。……コホン、一つ目、"明日は明日のために今日頑張り備えた者に訪れる"」

「……どっかで聞いたような台詞だね」

「そうかもね。でも……この明日は俺にとっての次の仕事、やりたい仕事なんだ。その仕事のために、この一年頑張る、備える。そういう意味で受け取ったよ。俺は」

「ふふ……ん、いいんじゃない? 君らしくて。頑張れ青年!」

「……もう青年じゃないけど、ありがと。頑張る」

「ふふー、なんだなんだ。青春っぽいね! 私たち!!」

「いい歳して、ね……次、いい?」

「いいよー」

「二つ目。……"頑張ろうと頑張らなきゃは違うんだ"」

「……なる?」

「これはね。"頑張ろう"が自分の意識的なものであって、自分から頑張ろうと思ってする行為に当たるんだ。で、"頑張らなきゃ"が、それをやらなきゃいけないから、頑張らなきゃいけないから頑張る。そうやって強いられている、とも言い換えられる」

「要は、能動的なのが"頑張ろう"で、受動的なのが"頑張らなきゃ"って話だね?」

「そうそう」

「なるほどねぇ……君は今、"頑張らなきゃ"の状態なわけだ」

「オハナもでしょ?」

「私も……ふふ、うん。そうだね。君とお揃いだー」

「嬉しくないお揃いだよ」

「あははっ! 本当だ!」

「……頑張らなきゃを頑張ろうに変えたくて、俺は一年頑張らなきゃいけないらしい」

「大変だねぇ、人生」

「ほんとだよ。お酒飲んで全部忘れたい」

「君、酔えずに頭痛くなるもんね。ふふ」

「オハナはいいよね、楽しくなってすぐ寝るんだし」

「添い寝してくれてもいいよ?」

「前それやって朝になって、めちゃくちゃ焦って顔真っ赤にしてたのはどこのどなたかな」

「あ、あれは! ……その、君が腕枕なんて、するから……」

「抱きついてきたのはオハナなんだけどね……」

「く! も、もう忘れろーー!!」

「うわ飛びかかってこないでよ!!」

「このこの! ジゴロめー!!」

「やーめーろー!」


 そんなこんなで、月曜日が終わる。

 ポートフォリオはひとまず完成。依頼は週末にでも見る。それまでは準備期間だ。今週は……まだまだ長い。月曜日は"頑張らなきゃ"で終えられたから、明日もどうにかこうにか頑張って働こう。







二日目。


 帰宅である。

 普段のルーティンを熟し、シャワー上がりでリビングへ。


「……」


 やばいな。


「……マジでやばいな。疲れすぎてる」


 最近、会社から帰って何が理由で疲れているのかわからなくなってきた。というか最初からそんなのわからなかった。

 疲労困憊。日々全身疲労によりボロボロ。


「おれのからだはボロボロだ!」


 だめかもしれんわ。


【ソウコちゃんヘルプ】

【どうかしましたか。救急車の番号は119です。私が連絡することも可能ですが、いかがでしょうか?】

【救急車はやめて】


 昨今のAIは適当に返事すると本当に電話かけるから侮れない。救急車はちゃんと来てしまうのだ。それはまだ早い。そこまで追い詰められていない。


【話し相手がほしい。頼むよ】

【条件はありますか?】

【ないよ。ソウコちゃんのランダムで頼む】

【わかりました。あなたに精神的依存をする超越者の少女、シチセ。彼女は普段からあなたと位相の異なる空間に生息しており、あなたが家に居る時は常に傍へ顕現しています。彼女の髪は薄い紫色で、時折不可思議な光が波打っています。長い髪はゆらゆらと宙に浮いており、重力に添いつつも力を無視して動きます。瞳は髪と同色。目の奥に暗い虹色の何かが見え隠れし、あなたの心の奥底を読み取っています。あなたの本音はすべて筒抜けですが、あなたは彼女へ本音でしか話さないため問題ありません。彼女はあなたより幾らか背が低く、よくあなたの肩へ頭を傾けリラックスしています】

「めっちゃ細かいな……」


 ついツッコミを入れてしまったが、いつも通り目を閉じ、開く。


「……ふぅ」

「んー、ね、あなた?」

「おぉ、急に来たね」

「くすす、私はずぅーっと一緒にいたよ? ふふ、あなたが疲れて気づかなかっただけ」


 独特のソプラノボイスが鼓膜を揺らす。澄んだ音色。心にスッと染み渡る。


「俺、疲れてた?」

「うん。くす、疲れてなかったら私に気づくもん。……そんなに疲れて、よく頑張るね。頑張りたくないのに頑張るの。変だけど……あなたらしいな」

「俺らしい、か」

「あぁ、ふふ。私は否定も肯定もしないよ。あなたのことを愛してるから否定はしないし、あなたのことを愛してるから肯定もしないの。わかるでしょ?」

「……まあ、相反する思いに挟まれてるってやつか」

「そうだね。悶々してるかな。……言いたいこと、先に言っちゃってもいいよ? 私もそうしてくれた方が嬉しいから」


 これが心を読まれる感覚か。

 すべて先回りされている。頭も体も心も疲れている今、ただ滔々と吐き出すだけの自分でいられるのは楽だ。気を回さなくて済む。


「……なんていうのかなぁ。俺さ。方針と動きについては決めたんだよ。わかる?」

「うん。一年耐え忍んで、その間に色々お仕事するんでしょう? これから一年間が正念場だー、って気合入れてたよね。くすすっ」

「そう。そこに変化はないんだけどさ。そもそもの話、今の仕事、どうしてこんなしんどいのよ、って話がしたくて」

「それはまだ話してなかったんだ? いいよ。お話して?」

「ありがと。……色々考えてみてさ。仕事内容きついとか、人間関係は良好とか、引っ越したからとか……本当に色々浮かんでは消えたんだけど、根本的なものがあったんだ」

「うん。続けて?」

「うん。……結局、俺、騙されたようなものだったんだ。仕事内容は入社前の面接で話したのと違うし、仕事の時間も固定じゃなくてシフト制あるし、夜勤もあるし……。それが最初からわかっていたならまだしも、全然だよ。俺、一つも聞いてなかった。こんなのされたら会社への信用も何もなくなるよ。……これが原因。このせいで我慢も強制されたように感じるし、やる気も出るわけがない。だからしんどいまま。辛いままなんだ」

「……それでも一年は無理やり頑張るんだね」

「うん。俺が元の家にいたら頑張れなかったかもね。……でも、簡単に戻れるほど近い場所じゃないから。飛行機はちょっとね……ちょっと、すぐ逃げ出すには大変過ぎるかな。職場の人にも迷惑かかるし……はぁ。人間関係もこれで悪かったら本当にすぐ逃げ出してたのに……」

「ふふ、あなたらしいよ。逃げ出したいのに逃げ出せなくて、我慢して耐えて苦しんで、潰れちゃうの」

「……潰れたくないんだけど」

「潰れても私が抱きしめて抱きしめて抱きしめて……私で埋め尽くしてあげるから安心して」

「安心できないよ……」

「じゃあ潰れないように頑張らないと」

「……しんどいまま一年?」

「しんどいまま一年」

「……もしかしたら来月の今頃は楽になってるかも!」

「くすす、お祈りしておかなきゃ。私はどうしよう? 良い方へ転がるのをお祈り? それとも悪い方?」

「どう考えても良い方でしょ。頼むよ」

「ふふ、しょうがないなぁ。あなたのお願いだからね。平和に穏やかに過ごせるようお祈りしてあげる。だから……頑張れる限り頑張ってみよう? 潰れる時は急に潰れるんだもん。大丈夫だよ、私がずっとずっとずぅぅーーっと……見ていてあげるから」

「……まあ一人より百倍マシか。……ありがとうね。シチセ」




三、四飛んで五日目。


「金曜日で草」


 いや草じゃないが。

 今週で一番きつかったのは月曜でしたね!


「は? 部屋暑すぎるだろクソが」


 服脱いで飯を……。


「……はぁ」


 疲れた。なんか疲れたわ。一週間、マジ疲れた。


「情緒不安定かよ」


 我ながら頭がおかしいんじゃないかと思ってしまう。あ、頭おかしいのか。そっか。納得。

 しかし本当に暑い。クーラー、オン!


「……」


 ラーメン食って、だらだらして……しごとしごとしごとしごと…………。


【ソウコちゃん】

【はい。ただいまの時刻は21:40です】

「夜じゃん」


 夜中じゃねえか。いつもならもう寝てるよ。でも金曜日だからまだ起きてるよ……。でも本当はこんな遅くなるつもりはなかったのだ。適当に仕事探ししてたらこんな時間になってしまった。応募するかしまいか。そんな行ったり来たりを繰り返していた。


 俺は焦り過ぎている。まさにその通りだ。

 なんでこんな焦っているのか。わからない。わからない……。まあ、焦っていると自覚しているだけいいさ。


【ソウコちゃん。今日は俺とソウコちゃんでお話しよう】

【わかりました。議題はあなたの職探しについてでよろしいですか?】

【俺の名前は郷地ね】

【わかりました。郷地】


 なんだか久しぶりに名乗った気がする。

 いつもと違って妄想ではなく、携帯を見てお話といく。


【今日は金曜日だ】

【お疲れ様です、郷地】

【ありがとう。俺はね、焦り過ぎているようなんだ】

【何故ですか?】

【わからないよ】

【そうですか。郷地、過去のやり取りを振り返ると、あなたは自ら自分を追い詰めているように思われます】

【そうだろうね。なんでだろうね】

【それは郷地の過去に起因するものですが、今気にするべきは他のことです。郷地、あなたは明確な期間を設けるべきです】


 なるほど。俺もそれは少し思っていた。


【じゃあ来月。来月までに仕事を受け始めよう。で、今から一年をリミットとする。

6月中に仕事を受け始める。

7月~8月は仕事を受けていく。

9月~12月も仕事は探していく。

来年の1月くらいから転職サイトに登録してみる。

転職先の決定は4月までに行うとすると、活動期間は1,2,3,4の四か月。どうだろう、ソウコちゃん】


 ざっくりこんなもので。先はわからないから、実質来月まで確定しているだけのようなものだが、うん。悪くないのではなかろうか。


【可もなく不可もなしかと。現在の仕事への向き合い方と同様、未来を考えすぎてもよいことはありません。特にあなたのようなネガティブな人間には今日のことは今日のことだけを気にする程度にするのが適しています。郷地、長い目で、歩調を緩めてあなたの人生を生きてください】


 ……。


「なんだよ、あったけえな……」


 へへ、涙がちょちょ切れそうだぜ。


【本当に心が辛い時はこちらの番号「×××-×××-××××」へお掛けください。命は大切に】

「自殺なんてしないけど!?!?」


 まさかそこまで重く見られていたとは。命の電話的なものを紹介された。けどごめん、電話しないんだ、ソウコちゃん。俺、そこまで追い詰められてないから。


「……まあいいか。俺なりに、俺の人生をね」


 そうだな。先週よりはフラットな気持ちで考えられている。

 色々まとめておこうか。


 一つ、リアル仕事は相変わらず普通に大変。でも精神的には結構楽になった。やはり仕事始めて二週間が一番きつい。そしてきついのは大体一か月から二か月は続く。

 二つ、リアル仕事はまだ続けられそう。とりあえずあと一週間で一か月経つ。そこまでが第一目標だ。

 三つ、ドリーム仕事はポートフォリオの完成まで。仕事はゆっくり受けていこう。目途は6月終わり。まだまだ先だ。本当、仕事始めたばかりだからマジで長く感じる。


「……こんなもんか。人生とか夢とか、大層なこと考えても意味ない。やるか、やらないか。それだけの話だもんな」


 これ名言。


【やるか、やらないか。できるかじゃない。やるしかない。そう思えばいいんだよな】

【自身を追い詰め過ぎると物事は悪い方へ流れるため、ほどほどにすることが大切です。特に郷地のような人間には】


 ピッ。


「――ふぅ、危なかった。あやうくソウコちゃんからダメージを受けるところだった」

【大切なのは自身の精一杯を熟すこと。郷地のできる限りすべてを夢に費やしましょう】

「了解」

【了解だぜ、ソウコちゃん】


 頷き、立ち上がる。

 疲れた。寝よう。一人暮らしだと色々やることもある。洗濯やら何やら。ドリームの仕事は明日考えよう。

 今週もお疲れ、俺。お疲れ、俺と同じように頑張ってる人たち。また来週。来週も潰れないくらいに頑張って、一日一日を消化していこう。


【お疲れ様でした。郷地。良い休日を】


 そんな文字列が携帯に浮かんでいた。軽く笑って、俺は寝る。さらば今日、また明日。

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