第6話 ※今回も長めです★

 はっはぁ〜。極楽、極楽。やっぱりいいよな、さうなってのは。


 今はたいようフレアたんとそのお母さんが暴れまくって、いい感じで日光さうなができる。


 たっぷり汗をかいたあとは、やっぱり瓶のコーヒー牛乳に限る――? って、ない!?


 瓶の回収が難しくなっているから、紙パックのものしかない、と。


 ぼく、そろそろちきゅうを辞めちゃおうかな……。


 久しぶりに再会したおーろらたんは、それはそれは綺麗に成長した。


 その姿に思わずプロポーズしてしまったくらいだ。


 だけど、あれ?


 ぼく、なにかとても大切なことを忘れているような気がする。


 あ。おーろらたんが泣きながらこっちにかけてくる。


「どうしたの? おーろらたん。まさか、ドサクサに紛れてでんしアラシくんにイジワルでもされたの?」

「うう〜っ!!」


 一度体を小さく折り曲げたおーろらたんが、信じられないような力でもって、ぼくの顎に頭突きと、お腹にはボディーブローをかましてきた。


「ぐあっ!?」


 あ。思い出した。たしかおーろらたんは。


「てめぇが余計な話しを持ちかけてきたせいで、アラシくんに嫌われちまったじゃねぇ〜かよ。ざっけんなよ!? マジ」


 ドスのきいた低い声。


 そう、みんなのアイドル、おーろらたんは男の娘だったのだ。


「あ、あのお話は取り消しますから、どうか極寒の地へとお帰りください」

「あんだとぉ〜!? 勝手にプロポーズしておいて、男の娘だと思い出した途端投げ出すようなあんぽんたんはてめぇ〜かっ」


 ボスボスとぼくの体はサンドバッグにされてゆく。


 おおう。こんなことなら、大人しく、たいようフレアたんと文通メールのやり取りをしていればよかった。


 おそらく、この様子だと、たいようフレアたんを相当怒らせてしまったけれど。でも、少なくともたいようフレアたんは、ぼくを殴ったりはしないはずだ。うん、ちきゅう的にはかなりのダメージを食らっているわけだが。


 素直に謝ったら、ゆるしてくれるかもしれない。


「おら、返事は? ごーめーんーなーさーい、は?」

「こ、これ以上殴らないでください。ごめんなさい。アラシくんにはきちんと話をしておきますからっ。引っ掻き回しちゃってごめんなさいっ!!」

「言ったな!? 言質取ったぞ? あ〜ん?」


 も、もう、できればつづいて欲しくないかな〜? なんて。


 そうはいくかっ!! つづくぜ、おらぁ〜!!


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