お題【透明な呪い】、【朽ちた】、【借りる】

朽ちた家に辿り着く。声をかけるけれど当然のように返事はない。明らかに人はもういない。

朽ちてはいても雨風が凌げそうな様子に、今日はこの家を借りることにした。

この状況を僕は透明な呪いと読んでいる。ある日突然誰もかれもが消えてしまった。世界にまるで僕だけになってしまったかのようだった。呪いにかけられたのは、僕か、僕以外か。

同じ境遇の人を探して、こうして歩き続けている。街はすっかり廃墟だ。

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