【200字小説短編集】小さく灯る

お題【いにしえの植物】、【現れた】、【送る】

突然島に現れたその人は、学者だと言う。いにしえの植物が見たいのだそうだ。

頷いて、案内する。それは島の中心部にある。鬱蒼とした森を進む。学者さんはもうじきお目当てが見れるとうきうきしているようだった。

森を抜けると岩だらけの坂道。学者さんはぜえはあと登ってくる。

そして火口に辿り着く。きょろきょろとする学者さんを火口に突き落とす。ぽかんとした顔を見送る。

いにしえの秘密はこうして守られている。