お題【親指大の宝冠】、【どう見ても】、【保護する】

道端に倒れていたのを保護した。それはどう見ても小人だった。親指大の宝冠付き。

足を怪我しているようで、気を失っていた。宝冠と共に手のひらに掬い上げてそっと運ぶ。

水を含ませた綿球をピンセットでそっと足の傷に当てる。うめき声。顔が歪んで瞳が開く。

慌てて逃げようと足を引き摺る小人を手のひらで邪魔して、綿球でそっと傷口を拭う。

やがておとなしくなって、何事かを言った。知らない言葉だった。

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