お題【繁栄をもたらすお面】、【月の賢者の塔】、【くだく】
繁栄をもたらすお面は同時に支配のお面でもあった。国の人はみんな支配され、繁栄を享受して、悪魔に魂を奪われてしまっていた。
たまたま国を離れていて助かった僕は、月の賢者の塔に向かった。賢者に言葉を乞う。
「この杖でお面の額を打ちなさい。お面をくだくのだ」
杖を受け取って、僕はひとり国に戻る。今、国を救えるのは僕だけなのだ。
恐怖、高揚、緊張、さまざまな感情と共に杖を握りしめる。
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