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お互いに肩に頭を預けて呆けていると、三十メートル程先、野犬らしき小汚い大きな犬が、何かを鼻でつつきながら、金物の独特な頭に響く音を立てて転がしているのを、ぼんやりとした暗闇の中、レイラの瞳に映った。
レイラは閃いて、あれしかないと、寝かかっている
「
「レイちゃん…。 あ…れ」
レイラが声を上げると、
レイラは、父から住んでいた軍管轄の保護区、
姿勢を低くし、首を地面につきそうなほどに下げて睨みつけてくる。唸り声を上げる野犬に、彼らは震え上がり、言葉が喉元で詰まり、困惑した。
レイラには、
数ヶ月だけ歳上だからか、自分より小柄で舌っ足らずだからか定かではないが。
どんなに混乱し、恐怖に駆られても、それだけでレイラの体が反射的に動く。
ベンチから飛び降り、
今にも向かってきそうな野犬に恐怖し、涙の浮かんだ目を固く閉じると、細かく砕け散った瓦礫の破片を蹴って向かってくる音がした。
「嫌だ、まだ死ねない! 守らないとだめたんだから!」
叫ぶしかできず、食われて死ぬ映像が頭に浮かんでいた。
数秒程、経っただろうか、悲痛な金切り声と共に穏やか声が耳に届いた。
「レイちゃん、もう大丈夫だよ」
「あや…となの?」
怒ったり酷く泣いた時に、絢翔の
「レイ…ちゃん。 お腹…すい…た」
レイラが数回瞬きをすると、いつもの泣き虫な
レイラは一瞬固まり、慌てて
幾分か暗闇に目が慣れ、足元に気をつけながら近くの半壊の家だっただろう所に潜り込み、棚や引き出しを一心不乱に漁った。
やっとの思いで保存食、ペットボトルの水を一つ見つけ出した。壊れた家屋の、汚いソファーに
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