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「どうしたんだ?」
「来たか、こっちに来い。 とりあえず深呼吸して呼吸を整えろ」
「それじゃあ、ちょっと行ってくるから。 ゆっくりしとけよ」
「ま、待って。 置いていかないでよ!」
「無理しなくていい。 様子を見てくるだけだから」
「待って
「見てくるだけだ。 心配しなくてもすぐ戻ってくる」
耳障りな不快音を立てて、鉄の錆び付いた扉が開いた。部屋から出ると、目の前には四メートル四方ほどの空間があり、その先にコンクリートの階段がある。階段の上のハッチは少し歪んでいて外の明かりが入り込んでいる。
地鳴りはまだ響いていて、時々建物かなにかが倒壊している音がする。二ヶ月に一度あるかないか程度の事だが、二人とも恐怖と緊張で手が汗ばんでいる。
「ゴーグルとマスクつけて」
二人とも首から下げていたゴーグルと防塵マスクを装着した。
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