第7話 みーちゃんとゆきちゃんの意気投合


「私達は魔力よりお肉だから、あまり関係ないかな。そっかー魔力かー。もしかして私達が獲物食べた後にたまに蜘蛛さん達が苦いとこ食べにくるのって…。」

「あ、それ!何で猫は1番美味しい魔力囊食べないのか不思議だったんだよ。ホントに要らないんだ。猫には苦いのか。ふーん。」

「私も納得したー。あそこからしか摂れない栄養とかあるのかと思って頑張って食べてみたことあるけど、魔力だったんだ…。」


「ユキグモはね!魔力が高くて色んなところで獲物を捕まえるんだよ!昔は雪原にしかいないと思われていたけどゆきちゃんのおかげで環境擬態の仕組みがわかってね、海の上から火山の中まで魔力障壁出してどこでも行けるんだよ!」


「火山くらい障壁出さなくても普通に行けるわ。猫は火山魚食べたことある?魔力がギュッと詰まってて、エネルギーが溢れてくる味がするよ」

「いや、その辺のケモノとか鳥で十分かな。」

「あ、もしかして猫舌?氷鼠とかもいけないクチ?」

「うん、獲物は常温の方がいいかな。氷鼠って雪洞にいるあれでしょ?」

「確かに魔力高いヤツって肉としてはあまり食べるとこないしね」


「説明しよう!魔力と肉体の関係は相補的でね、」


「要らねーから。猫はここに住んでるの?おれもこの辺ナワバリにしていい?」

「うんいいよ。私も最近来たとこ。いてくれると心強いかも。」

「んじゃーどこに巣をかけるかな…」

「あ、真ん中の中庭はネッターさんが取ってるよ。」


「ゆきちゃん一緒に暮らそう!」


「外に出やすいとこがいいな」

「それなら食堂エリアに菜園への移動ポータル機能ついてるから、マーカー設定すれば簡単に外と往復できるようになるはず」

「何それ!超いいな!そこもらうわ!使いかた教えて!」


「彼女らは色彩の見え方が異なる可能性があってね、」

「最初に全波長スキャンかけるだろ何のための複眼だと思ってんだよ常考」

「はぁ〜ツンデレ完全に解釈一致です尊い…」


「キモい。猫タスケテ。何でめげないのコイツ。」

「なんか職場が過酷で罵り耐性が付いているみたい。まあ、モフっとしてあげれば何でも言うこと聞きそうじゃない?」

「やだよキモい」

「まあまあ正直私もこんな人だと思ってなかったけど、命の恩人なんだよ。」

「えーひどい弱み握られちゃったねーカワイソー。」


君たち全部聞こえてますよ。


あれ?ゆきちゃんが!おめめが紺色!こ・ん・い・ろ!

見ることがほぼできない通常色!みーちゃんは仲間扱いってこと?

うらやまけしからんもっとやってくれ!

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