第十三話
晩飯を食べ終わり、風呂にも入った。
特に計画をしていなかった晩飯だったが、今回もMajorの口に合ったようで安心した。
まだ風呂上がりで温まっている身体を、ソファーに座ってのんびりと休ませていると、Majorも風呂から上がってきた。
「上がりましたよー」
「そうか、…今日は何だか特に疲れた気がするな
私は早めにベッドに入る事にする」
「そうなんですか、それじゃあ僕もそうします」
部屋の電気を消し、私達は寝室へ向かった。
———————————————————————
確かに、今日は何だか疲れた気がするなぁ…、僕も早く寝よ。
身体を仰向けにさせ、僕は目を瞑った。
…、
…数十秒後。
「っ、?」
気配に驚いて目を見開いくと、
先生が僕の耳元に両手をつき、僕の顔を見つめていた。
「…先生…?」
…先生の今の気持ちは何となく察したが、思わず僕は先生の名を呼び、耳元にある先生の手首にそっと触れた。
「…何をとぼけた顔をしている
先週の続きだ、あのまま終わらせる訳がないだろう?」
…そう、だった。
先週は僕が気絶…、いや、意図的に気絶してそのまま終わっちゃったんだった。
…、…あれ?
僕、そう言えば先生にやり返したかっ、たんだっけ。
今までしてくれた分、全部倍にしてお返ししたかったん…だよね。
……
そうだ、そうだった。
すっかり、忘れていた。
—————————————————————————
今まできょとん、としていたMajorが、
私の言葉を聞いた途端、突然不気味に口角を上げた。
「っ、Maj———」
私が声掛けた次の瞬間、
私は肩に手をおかれ、そのまま横に振り倒され、仰向けにされた。
そしてもがいている暇もなく、Majorが私の上に乗っかり、両手首を押さえつけてくる。
「Major…っ、一体何のつもりだ…!」
予想外すぎるMajorの行動に焦りが生じ、思わず強く訊いてしまったが、Majorは全く態度を変えずにただただ不気味に笑っていた。
「何の、って…、先生にお返ししてあげるんですよ」
「は、何を———」
喋ろうとした瞬間、Majorが口に口を重ねてくる。
私は急な行動に少し喘ぎ声を漏らし、舌を入れられる。
必死に抵抗しようとするが、思いの外、何故かMajorの両手首を押さえ付ける力が強すぎて手を動かせない。
都合良くコピー能力でも使っていたりするのか…っ、
そして、そのまた次の瞬間、
口の中に舌と共に、何か小さな固形を入れられた。
気付くのが遅く、驚いた衝動で大量の唾液と一緒にそれを飲み込んでしまった。
…ゆっくりと、私達は顔と顔を離した。
何か、嫌な予感がする…。
「……何を、飲ませたんだ…」
恐る恐るMajorへ訊く声が、口から弱々しく溢れ落ちた。
Majorはさっきよりも不気味な笑みを浮かべて見せた。
そして、そっと私の耳元に口を近付けてくる。
「ふふ、知りたいですか?
…今、コピー能力で即席で作り出した、
僕特性の媚薬です」
媚薬…っ、クソ、自分の能力を都合良く使うだなんて…っ、
「しかも、普通のものより効果も強くて、早く効くようになってる筈です」
気付けば私は酷く息切れしていて、身体中熱に籠もっていた。
…ま、まずい、このままだと…っ!
「ついでに、人間になる効果も混ぜておきました」
「!!」
首を横に回し、Majorに押さえ付けられた自分の手を見る。
…肌色の、肉がついていた。
いつの、間に…っ
「ふふ、あれ?先生、そんなに焦っちゃってどうしたんですか?」
永遠とニヤニヤし続けるMajorは、今までにないぐらいの甘い声で私に囁く。
私は瞬きが出来ない程に動揺し、目を見開き、冷や汗を流し続けていた。
ぐるぐると思考を巡らせ、何も考えられないままMajorの顔を見つめる。
「期待していて下さいね
たっぷりお返ししてあげるよ」
初めての、Majorから私に対するタメ語を聞き、私のソウルは酷く音を上げた。
両手首からMajorの手が離れたかと思うと、次にMajorはうっかりつけっぱなしにしていたネクタイを緩め取ろうとする。
私は必死にMajorの手を掴んで離れさせようとした。
「…っ、」
…Majorの手を掴むところまではいけたが、
…手に、力が入らなかった。
「力、入らないの?」
ずっとニヤニヤしながら、Majorは私に囁きかける。
Majorはあっという間に私のネクタイを取り、邪魔にならない場所に放った。
「大丈夫、怖くないよ
倍にして、返してあげるだけ」
私はそれを言うMajorにとうとう言い返す事が出来なくなって、ただただ犯すようなMajorの目を見つめ、息切れていた。
「ほら、力抜かないと、疲れちゃうよ」
そう言われている間にも、Majorは私のシャツのボタンを外し取っていく。
私はまたそれに抵抗しようとして、必死な思いでMajorの手首を掴む。
…クソ、力が…抜けて…っ。
するとMajorは、そんな私の手に口を近付け、
舌を押し付けた。
「、っっ!!」
「ん、これだけで反応しちゃうの?
先生…実は結構感度良かったりして…、」
そのMajorの言葉が耳から耳へとすり抜けていっている間に、とうとうシャツのボタンは全て取り終えてしまった。
さっきよりも更に力が入らなくなった身体を感じ、私はもう抵抗出来ない事を悟った。
何も策がなくて、思わず強く目を瞑った。
「…んふふ、先生、
可愛いところあるんだね」
悔しい気持ちでうっすらと目を開けた。
…媚薬が効いて息苦しい。
「はぁ、はぁ…、Major…やめ———」
Majorの手が、舐めるような動きで私のシャツの中に入り込み、脇腹に触れた。
「う″っ…!」
今までに出た事のない声が口から溢れ、私はまた強く目を瞑り、顔を横に伏せた。
「…どこが気持ちいいの?ねぇ」
「んっ…ぅぅ…っ」
脇腹に置かれたMajorの手の指が嫌らしく肌を伝り、私は抑え切れない喘ぎ声を漏らした。
Majorの指が、私の脇腹の上を滑り続け、いずれ腹へと滑っていく。
「ふっ、う、んぅ、くっ」
吐かれる息と共に喘ぎ声が漏れる。
抑えようとしても、どうしても抑えられなかった。
息切れも、汗も、熱いのも、Majorの手も止まらない。
「声、我慢しない方がいいって、
先生、前言ってたよね…?」
く、くそ…、ダメだ。
抵抗、出来ない。何も抵抗出来ない。
私が…、こんな事をされる羽目になる、だなんて…、
…夢だと、願いたい。
とても、全部が全部、信じ難い事だった。
「ほら、そんな顔しないでよ
この機会に満喫しておかないと、もったいないよ?」
腹にあったMajorの手が、今度はそのまま胸を伝り、首筋へと伸びていく。
力が入らないままの手で、Majorのその手に触れる。
「…頼む…Major、…、
よして…くれ…」
上手く喋れなくなりながらも、私は必死な思いで今の気持ちを伝えた。
Majorは少し考えるような素振りを見せた。
「…んー、だって、
この前の先生だって、僕が嫌って言ってもやめてくれなかったじゃん」
ニヤニヤした表情を止めないまま、Majorは私へ決定的な反論をする。
…そうか、ならば、私は何も反論出来ない、訳か…。
このまま、気絶でもしてしまえたなら…。
とうとう抵抗する気や反論する気もなくしてしまった私は、薄っすらと開いた目でMajorを見つめていた。
「…それに、嫌なら先生ももっとやめてって言ったり、抵抗しようとするでしょ?
だけど今は全然嫌がってるように見えないし…、」
「くっ…違———」
次の瞬間、Majorが私の首に口を近付けて、
そのまま首筋に舌を押し付けた。
「っ、ひぁっ、」
また、声が…っ、
自分を恥じる暇もなく、Majorの舌が首筋を滑り続ける。
「うっ、んぅ…っぁ」
段々と、さっきよりも声を抑えられなくなっていく。
抵抗しようにも既に腕自体には力が入らず、ただただ首筋をから感じる感覚だけが、神経を刺激していった。
「んぁ…あっ」
「んふふ…、先生可愛い」
耳も、遠くなっていっている気がする。
目を開ける力すら入らなくなっていく。
嗚呼…私は、一体どうなってしまうんだ…。
何かを考えて気を紛らわそうとしたが、既に私の思考ももうほぼ動いていなかった。
…そして、Majorの舌は首筋をゆっくりと伝い、耳介をなぞった。
「うっっ…あ、あっ」
Majorの舌は耳の入り口をゆっくりと滑った。
耳元で、妙な気分を誘う音が鳴り続ける。
「あっ、あ、う」
嫌とは言い切れない感覚が、私の身体を襲う。
…、Majorの舌が、ゆっくりと耳にの中に入り込んでくる。
「ぅ、あぁっ、ぁぁあ」
僅かに開いた口から、また喘ぎ声が零れた。
耳元で音は鳴り続け、感覚は神経を刺激続けた。
私の喘ぎ声も、止まる筈はなく。
「ぅあ…、」
耳から舌が離れるのと同時に、小さな喘ぎ声が漏れる。
視界はほぼ瞼で遮られ、ぼやけた視界の中、Majorの姿が写っているだけだった。
「あれ、もう疲れちゃってるの?
本番はまだまだこれからだよ…?」
甘ったるい声で私に囁いたMajorは、今度は両手の指を私の両肩とシャツの間に入れ込み、するっ、と下ろした。そうされただけでも、私はまた小さな喘ぎ声を抑えられない。
胸元のシャツを開かれ、私の胸がやら腹が晒け出される。
「…もう何も言えなくなっちゃったの?
つまんないよ。ねぇ、何か言ってよ」
Majorが言葉で私を攻めた。
…強いて言うならば、すぐにやめてほしい…。
……だが、
「…やめて、くれ…」
「何言ってるの。やめる訳ないじゃん」
やめてくれる筈もなかった。
「だって、先生のその可愛い姿や声、
もっと見て聞きたいんだもん」
そう言いながらMajorは、私にの身体に這いつくばるような体勢になった。
…そして、私の胸先に舌を滑らせた。
「ん、あっっ、く…っ」
胸先を、Majorの舌が滑り続ける。
嫌らしい感覚が全身を襲った。同時に喘ぎ声も漏れ続け、身体は若干波打っていた。
もう片方の胸先を、空いている手の指で触れられ、弄られる。
「ふっっ、あ」
両胸先から感じる感覚に耐えられず、身体をているつもりでいながら、顔を横に伏せた。
「ぅあっ、あ、んぁ」
喘ぎ声が漏れ続け、身体は波打ち続けた。
くそ…、くそ…っっ!!
自分が情けなくて、恥ずかしくて、恥ずかしくて堪らない。
いつの間にかまた開いていた目を強く瞑った。
「く、くっ…ぅ、ぁっ」
…しばらくして、Majorは口を私から離した。
すっかり息は上がってしまっていて、私は既にへとへとになっていた。
不気味な笑みをやめないまま、Majorは胸に片手を置き、私に顔を近付けてくる。
「頑張って。まだ、まだ疲れちゃダメだからね」
私の胸に置かれたMajorの手の下から、どろどろになった私のソウルが浮かび上がる。
「ねぇ?先生」
私のソウルに触れているMajorの指が、そのままゆっくりと表面を伝った。
「ぅあぁっッ、ぁ、」
Majorの指は、止まらず私のソウルの輪郭をなぞる。
そして、徐々に力を入れられ、指が食い込んでくる。
「ぁあぅ、あっ、あ」
Majorはもう片方の手でも私のソウルを優しく包んだ。
喘ぎ声は永遠と止まらず、体が波打つのも永遠と止まらなかった。
Majorの両手が、私のソウルを強く握る。
「はぁっ、あっ、あぁ、う」
ソウルからどろどろな液体が零れ続ける。
…そして、Majorはゆっくり私のソウルに口を近付け、舌を押し付けた。
「ふぁっ、あっっ、」
両手でソウルを握られ続け、舌で表面を舐められ続けた。
「うっ、あ、あぁぁっっ、ぅぅ」
次の瞬間、表現出来ない感覚を全身を襲い、身体が大きく波打った。
強く目を瞑り、口から情けない声が大胆に漏れる。
…ソウルがきつく締まった後に、層の厚い液体が溢れ出した。
「ふふ…イくの早いね
やっぱり、僕の媚薬が効きすぎたかな…、」
Majorは嫌らしい目つきで私の顔を見つめ、口の周りに付着した液体を舌で舐め取った。
私は肩を上下させながら、今にも瞼で塞がってしまいそうな目で、薄っすらと見つめ返した。
もう何か行動を起こしたり、何か言える程の体力もなく、気力もなかった。
「…でも、まだまだこれからだもんね」
Majorは私のソウルに手を触れたまま、私のズボンのベルトに手を伸ばした。
抵抗しようとする気を示す為に、またMajorの手を掴もうとしたが、
もう掴む力すら入らず、ただ触れているだけの状態になってしまう。
「…どうしたの?」
肩を上下させながら、Majorの手と、それに触れている私の手をぼんやりと見つめた。
…これ以上、だけ、は…っ。
「…ねぇ、」
Majorは、また私に顔を近づけてきた。
「今、どんな気分なの?…ねぇ、
教えてよ」
ニヤニヤしたMajorが私に囁く。
そんなMajorの顔を私は直視出来ずに、目線を横に逸らした。
「…ねぇ、
言ってみて?」
私はMajorに向き直った。
頼む、Major…、これ以上はやめてくれ…。
もう…もう、自分が恥ずかしくて堪らないんだ。これ以上、お前にこんな姿を晒したくない。
恥ずかしすぎて、苦しい。本当に、恥ずかしくて堪らない、
だから…っ、
「……、すき…だ」
ッ、違うっ!こんな事言いたかった訳じゃ…っ!!
「…ふふ、よく言えました
ご褒美、あげるからね」
違う、違う…っっ、何故…っ、何故、何で今こんな事を言ってしまったんだ…!
満足そうな顔を見せた後、Majorは私のズボンのベルトを速やかに外し始める。
やめ…やめろ…、よせ…っ…
いや、だ……っ
抵抗しようにも、やはり力は入らず、またもやあっという間にベルトは外し取られてしまった。
Major…頼む…、
もう、もう…やめてくれ…、
「大丈夫だよ、心配しないで
絶対に、満足させて見せるから」
やめろ…、やめてくれ…っ
Majorは私のズボンのボタンを外し、チャックを下ろした。
…そして、そのままズボンを下ろそうと手を掛ける。
頼む、頼むっ、お願いだ…、それ以上はよして、くれ…っ!
私は、弱々しくMajorの肩に手を置いた。
「Major、頼———」
私が言い終わる前に、Majorは私の口に口を重ねた。
そして、強引に舌を入れられ、また喘ぎ声を漏らした。
…気付けば、既にズボンを下ろされていて、次はショーツに手をかけた。
「ん、…んんっ、」
言おうとしたが、口を塞がれて全く喋れなかった。
そして、私に隙を与えず、Majorは簡単にショーツを下ろしてしまう。
…お互いの顔が離れ、舌と舌で繋がった唾液が糸を引いた。
「…Major、頼む…、
やめて、くれ…っ」
「先生、きっと先生は本当に嫌がってる訳じゃないんだよね?
…本当は、嬉しいんだよね。ねぇ、そうでしょ?」
Majorは更に私に顔を近づけてきた。
…逃げるように私は顔を逸らす。
…嬉しい、なんて…、そんなのあり得ない。
嬉しい筈がない、嬉しい、だなんて…。
考え込んでいる隙に、Majorが私の股に手を伸ばし、それに触れた。
「ッッ!!?うっ、」
私の身体が大きく波打った。
Majorは私のそれを片手で優しく触れた。
もう片方の手でどろどろになった私のソウルを優しく持ち、私の顔をさっきの嫌らしい目つきで眺めていた。
「…ここが気持ちいいんでしょ?」
「ん、ぅっ」
それに触れていた指が、そっと表面を伝った。
それに私は波打つのを止められず、真っ赤で熱くなった顔を横に逸らしたまま喘ぎ声を漏らし続けた。
「ぁ、あっ、あぁっっ」
…くっ…、力が入らなくて、身動きがとれ、ない…っ
むしろ、身体が波打つ度に全身に力が入らなくなっていく。
それに触れていた手が、優しくそれを握るのと同時に、もう片方の手で私のソウルに指を食い込ませられる。
「んぅ、あぁあっぅ、ああぁ」
表現出来ない感覚が全身を走る。
私は、若干舌を見せながら喘ぎ声が口から漏らし続けた。
「m、Ma、jo…っ、やめ、れ…っ、う、」
必死に気持ちを伝えようとしたが、呂律が回らずまともに喋れなかった。
また口を開こうとしたが、また口と口を重ねられ、塞がれてしまう。
「ん、んっ…う、んぅっっ」
舌と舌を擦り合わされ、私の口からはまた喘ぎ声が漏れ、唾液が零れ落ちていた。
…口と口が離れると、また唾液が糸を引いた。
Majorは、ニヤニヤを止めてはいなかった。
「せんせ…、可愛い、最高…
可愛いよせんせぇ…!」
私は、とても嬉しそうで、幸せそうな顔をしているMajorを直視出来ず、また思いっ切り目を瞑り、顔を逸らした。
そう、誤魔化そうとしていても、身体が波打つのと、喘ぎ声を抑える事だけは出来なかった。
…Majorが、私の股より下に移動すると、
股から、上目遣いで私を覗いて見つめた。
くっ…やめてくれ…、やめて、くれ…!
それ以上、は…しないで、くれ…っ
「…み、みないで、くれ…っ」
Majorを見つめ返し、必死に訴えた。
だが、Majorは嬉しそうな顔をするばかりだった。
「Major…、やめろっ、みないでく———」
そっと、Majorは私のそれに舌を押し付けた。
「ひぁっっ!!」
Majorは、舌を、それの下から上までゆっくりと伝わせた。
「ぁぁっ、あっあ、あああっ」
私の身体は海老反りし、小刻みに波打ち続け、身体の変な部位に力が入った。
さっきよりも大きくなっていく喘ぎ声を自覚しながらも止められる筈もなく、
行き場のない自分の手で、ベッドのシーツを弱々しく握り締めた。
そして、…Majorはそれを完全に口の中へと入れる。
「うぁっ、ぁ、あっ」
感じた事のない感覚が、全身を巡り巡った。
「はぁっあ、やっ、やめれ、くっ…うっっ」
こめかみから汗が伝っていくのを感じる。
開きっぱなしになった口からは、唾液が零れていた。
「Ma、j、orっ、あっ、もっ、よし、て、く…ぅあっ」
気付けば、その言葉は無意識に私の口から漏れていた。
呼吸もとっくに不規則なリズムで吐かれていて、それと一緒に喘ぎ声が漏れ続ける。
「Ma、jorぁっっ、あぁっ」
そして、
「んっ、」
「ひっ、ぁ、くっ…〜〜っっうぁ、あっああぁぁあっっ」
意識が飛びそうな感覚で全身を襲われながら、それを表したかのような、どこから出ているのか分からない声が出た。
Majorはそれを口から出し、Majorの息切れた息がまたそれに当たる。
私は、開き切らない目で脱力感と共に、ぼんやりと天井を見つめた。
得体の知れない液体を少し口の周りに付着させたMajorが、天井を見つめた私の視界に映り込んでくる。
「…お疲れ様、満足したでしょ?」
そう言って、私の口に口を重ねた。
…そのキスは、苦いような酸っぱいような、
感じた事のない味をしていた。
「…さ、おやすみ
ぐっすり寝て、先生」
私の手が、弱々しくMajorの頬に伸びる。
Major…お前は、何故…そんなに…
Majorは、そんな私の手をそっと握り締めた。
「…あい、してる…」
また、思ってもいなかった言葉が勝手に零れ、気付けば私は目を瞑るのと同時に一筋の涙を零し、
いつの間にか気を失っていた。
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