第14話進軍【甲虫近衛師団】
あのハルオの
歴戦の彼女等からしても、あの難攻不落の
だがしかし、そこに新たなパワーバランスを崩す
その名を甲虫近衛師団、またの名を
黒光りする鋼鉄のような外骨格と圧倒的怪力を持って多くの敵を葬って来た無敵の一団である
「遂に我等の出番がやって来たか!」
黒光りする鋼のような外骨格に生えた鋭く尖った三本の長いツノ、がっしりとした体格は五メートルは優にある
彼女こそ
「ようこそ土井津地区へ、私が防衛指揮官のモエです」
そうして後詰めを待たずして一足先にコーカサスエロスはモエの部隊と合流していた
「歓迎感謝する、私が来た以上最早敵はいない」
その表情は強者故の自信に満ちていた
「早速で悪いのですがこの地区に攻め込んで来ている
「喜んで、今こそ我々の最強の力をご覧にいれましょう」
「我こそは
その頃最前線では
小銃の装備された手甲による波状攻撃と突撃して来る
「ヌウ、最早これまで、死場所とは下着と見つけたり」
ゼブラエロスが爆散覚悟の突撃を敢行せんとしていたところに空中から黒い影が降りて来た
「我こそは
威勢よく名乗ったコーカサスエロスに攻撃の返礼で返す
そこに部隊の指揮を預かる
「私こそはこの部隊を
その灰色の艶やかな毛並みと鋭い爪と牙に獲物を狙う双貌は正に日本の神獣ニホンオオカミを思わせる
次の瞬間、素早い動きでウルフエロスは自慢の爪による一撃を見舞う、しかしコーカサスエロスの外骨格はそれですらも傷つけられず返す
ウルフエロスの鋼鉄すらも貫通する牙を以てしてもそのツノは折れず曲がらずダメージを負った感じすらない
(なんと云う硬さ、甲虫の外骨格とは斯くも硬いのか)
自慢の爪と牙が通じず窮地に立たされるウルフエロス、だが彼女の眼は勝利を見据えて鋭く輝いていた
(どれだけ硬い骨格に覆われていようとも自由に動く関節部分は攻撃も通じるはず)
意を決して敵の懐に飛び込むウルフエロス、その姿は正に獲物を狙う捕食者オオカミである
急所を狙うように関節をその鋭い爪が絶ち斬る、切断こそ出来なかったが確かな手応えを感じる
「気づいたか・・・しかし!」
先程切り裂いた傷がみるみる内に再生して行く、しかし自身の攻撃が通じる箇所がある、それは相手が決して無敵等ではないという証拠である
(次に狙うのは喉元か頭部だな)
ならば恐れることはない、それは打倒しうるということだ
次の攻撃の為に飛びかかる準備をしていると本校より撤退命令が通達される
「少し手間取り過ぎたか、この勝負は預ける」
油断なく撤退する部隊を観察しながら、コーカサスエロスも早くも自信と戦える強者の出現に喜んでいた
(フフ、やはり戦いとはこうでなくては)
これは激闘の序章に過ぎない、その思いを両者は強く実感していた
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