第9話戦線未だ膠着せず

快進撃を続ける巨乳ラージバストを食い止めるために一人の生徒せんしが戦いを挑んでいた

「私こそは体臭性癖スメルのスティングバグエロス、巨なる王此処で散ってもらうぞ!」

彼女はカメムシの特性をその身に宿すコテツ傘下のスティングバグエロスである、体臭スメルというこれまた少数派マイナー性癖ぞくせいを持った生徒せんしではあるもののその戦闘力は決して低くなく緑色の暗殺者アサシンの異名を取る実力者である

その援護役に選ばれた鈴虫の特性を持つサウンドバグエロスも得意の超音波で巨乳派ラージバストを撹乱し出した

「我こそは音楽少女ミュージカルガール趣味ぞくせいを掲げるサウンドバグエロス、助太刀致す」


二人の生徒せんし巨乳派ラージバストを必死で食い止めている中で貧乳派スモールバストの元にも新たな刺客が現れていた

それは巨大な蛇の喉に人間の体が一体化したような見た目の生徒せんしアナコンダエロスである

ハルオの部隊の幹部格の生徒せんしでその巨体であらゆる生徒せんしを圧倒して来た歴戦の猛者である

「行くぞ、我が愛する少女人形フィギュアを広めんとする主のためならばこの命惜しくはない」

意を決して貧なる王に、一体の蛇神は戦いを挑むのであった


生徒せんし達が巨貧それぞれの王に戦いを挑む中で会議室では生徒せんし達の英気を養うための鑑賞会が開かれていた

精神の力がその時の戦闘力に直結する生徒彼女達にとって精神の保養がそのまま実力へと変換されるのである

皆ツインテールのヒロインが映ったスクリーンを観賞しながら感嘆の声を漏らしていた

「次に、ツインテールの美少女フィギュアを配る、皆次の戦いの為に備えてくれ」

美少女フィギュアと戦いにどのような関係がありどのように備えるのか、余人には理解出来ない事だが生徒せんし達は威勢の良い声で返答する


千歳は百合性癖ガールズラブという生徒せんし達から余り受け入れてもらえない少数派マイナー性癖ぞくせいをその身に宿す鶴の特性を持った生徒せんしである

純白のその全身の到るところに激しい精神鍛練によって出来たおびただしい数の傷痕が彼女の強さを物語っている

彼女性癖ぞくせいはともかく、その実力は部隊からも他の夢学生徒イレギュラーハンター達からも認められているのだがその余りの百合妄想には辟易されることもあった

今日も可愛い弟子に対して50件の長文メールをそれぞれ文面を変えて送信している

これこそが夢学の荒行の一つに数えられるスパムダイレクトである、スパムメールの如く送られて来る無数の長文メールに耐え凌ぎ己の戦闘力を向上させる決死の試練である

それを弟子に強要したり弟子の気持ちが分からない所が彼女が敬遠される理由でもあるのだが・・・

今日も元気に愛弟子を死の淵に追いやる彼女の顔は無邪気な明るさに満ちていた・・・

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