第43話 選手です
意外に広い。そして、見える会場も大きい。屋根つきの白いドームのように見える。
ナオキとハジメ、
ナオキは、ちゃんと
「本当に、いいんだな?」
「はい」
ハジメは、いつもと変わらない調子で答えた。普段着で。
「なら何も言わない。行ってこい」
ナオキのあとに、ふたりも言葉をかける。
「
「無理はしないでよ」
心からの言葉だった。
みんなと別れ、会場へと向かうハジメ。足取りは軽い。羽が生えたかのようだ。浮かれていることを自覚したようで、平常心に戻った。足音が静かになる。
「
「えっ」
会場が大きいため、通路も長い。しばらく歩いた。その間、ハジメは誰かにぶつかりそうになってかわした。足音が静かなために、相手に気づかれなかったからだ。
個室ではなかった。ほかの参加者と一緒に待つことになった。
そして、鼻で笑われる結果になる。
「お前も参加者か? ふっ」
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