第26話 見届ける責任
「負けちゃった。こんな。これじゃ……」
マツは、
「お、おい」
さすがのハジメも、言葉に詰まった。なんと言っていいのかわからない。椅子に座ったまま、固まっていた。
重苦しい空気を変えたのは、
「仕方ないですね。
「本当ね。
ツインテールを揺らす
ベッドに隣どおしに座るふたりは、仲良しにしか見えない。
長い髪をかき上げることもなく、マツは
「まだやる気なのかよ」
ハジメは、ため息をついた。
「それじゃあ、次は何で――」
「初心に帰ってじゃんけんはどうかしら?」
「いえ。それはちょっと」
「何? アタシの提案にケチつける気?」
勝手に話が進もうとしている。ハジメが大声を上げた。
「いや。勝負なら二人だけでやればいいだろ」
その言葉への返事は、意外というよりは
「ダメですよ」
「そうよ」
「え?」
ハジメにとっては、まったく
「
「責任があるのよ!」
「なんの話だよ……」
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