第25話 腕組み
ハジメの部屋は、相変わらず物がすくない。
「これにしましょう」
「それ、一人用だからなあ。こっちにしないか?」
選ぶ必要はなかった。おいしい料理を食べて気分が
「いいわね。それにするわ」
「ちょっと、おマツ。わたしのセリフ、取らないでよ」
「はいはい」
「“はい”は一回ですよ!」
ハジメの選んだソフトは、対戦アクションゲーム。ダメージを与えて相手を画面外に吹っ飛ばすというものだ。
「ルールはどうする?」
なんと、このソフトは細かくルールを決めることができる。コンピュータープレイヤーを入れての四人対戦も可能。
結局、残機がみっつあり、すべてなくなったほうが負けとなるルールに決まった。
一対一だ。
「いきますよ!」
「望むところだわ!」
「意外に難しいですね」
「アタシだって初めてなんだから、条件は同じよ」
吹っ飛ばされる
「やった!」
「スキあり!」
すぐに、
そのあとも、飛ばし飛ばされおおさわぎ。
「ここです!」
「甘いわ!」
「なかなか上達してきたじゃないか」
久しぶりにハジメがしゃべった。ふたりの成長に感動しているようだ。
「しまった!」
「
最後は、マツが大きく吹っ飛ばされた。
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