第205節 顔合わせ2-4 (共闘討伐編60)
会議室にいた全員が首を縦に振り、理解したことを示した。
「そうか。それじゃあ、俺達の作戦はこれで決まりだな。後は…。」
「ええ、敵方の出方とその時の状況次第ね。」
「そういうことだ。最後に…分かっているだろうが、一応言っておく。敵方が油断しても決して焦らず、個人の力のみで戦おうとするな。少しでも勝つのが難しいと判断したら近くの者と協力して倒せ。良いな?」
さっきと同様に会議室にいる者全員が首を縦に振った。
「よし。それじゃあ、後はその時々で柔軟に対応するか。」
「ええ、そうね。」
「お前らも聞いていたな?と、いう訳だ。良いな?」
また、同様に全員が首を縦に振った。
「そんじゃあ。また、交代するからよ。」と、言うと再び照の頭はガクッと下がり、次の瞬間いつもの口は悪いが、どこか凍士達にとって安心させる本来の照の雰囲気になり、頭を上げると同時に目を開いて、元に戻った。
そして、凍士達に問いかけた。
「どうだった…?望獣との顔合わせと作戦会議は。」
「…まあ、かなりの緊張感と圧迫感がありましたよ。なので、ここにいる者の殆どはずっと集中したままでしたよ。」
「そうか。(…俺も時々夢の中や精神世界で話しているが、それほど緊張感や圧迫感はなかったが…。)」
「師匠、顔に出ていますよ。そんなに圧迫感や緊張感はなかった…って。そりゃあ、師匠は僕等よりずっと関わりが長いんですから当然ですよ。でも、僕等からすれば目の前にいるのがいきなり、師匠から猛獣に変わるんですよ?緊張間や圧迫感を感じない方がおかしいですよ!」
「そういうものなのか?」
「そういう物なんです!」
凍士の発言に他の会議室にいる火花と龍牙を除いた全員が『そうそう。』と、力強く首を縦に振り、相槌を打っている。
「そうか。それで作成は決まったのか?」
「はい。それはバッチリですよ。」
「そうか、では俺からも伝えることがある。」照のこの発言に会議室が静まり返った。
「…これはあくまで俺の感覚に基づいた予想だから、言い切ることは出来ないが、頭の角に留めておいて欲しい。」
会議室にいる全員が首を縦に振った。
「前に四頭のことは話したな?」
再び会議室の全員が首を縦に振った。
「俺は北海道での戦いの最後、敵の幹部と思われる奴等に俺が作った紅い玉をぶつけようとしたんだが、突然戦場にそいつらの親玉、ルーペンが現れ、俺の攻撃を雷を纏った空気の壁か何かで防がれた。」
『…‼︎』
「それは本当なのかい?」
龍牙が照に聞いた。
「ああ、本当だ。本気では無かったが、完璧に防がれた。」
「そんな…。」と、小さく凍士が呟いた。
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