第202節 顔合わせ2-1 (共闘討伐編57)
その後。全員が体育館に揃い、滞りなく修了式は終わった。
そして、照と彩羅が通っている学校では夏休みに入った。
夏休みに入って3週間後、新しく出来た龍牙が表のリーダーを務める組織の正式な本部、言うなれば、総本部に照と組織の中で関わりのある者を龍牙に広すぎる会議室に集めてもらった。
その甲斐あって俺が会議室に着いた時には既に全員が揃っていた。
照が会議室に入ると話かけて来たのは凍士だった。
「師匠。今日、僕らを集まる様言ったのは師匠だと龍牙さんから聞いたんですけど…。」
「ああ、知っておいて欲しい奴がいるから俺が龍牙に頼んでお前らを集めさせてもらったんだ。」
ここで療ニが口を開いた。
「…すみません。知っておいて欲しい奴と言っていますが、後から誰か来るんですか?照さんの後からもこの施設周辺にも強い気配は感じませんが…。」
「…まぁ、待て。これから代わるから。」
「師匠?代わるとは一体…。」
等と凍士達が考えていると、照の頭がガクッと下がると、次の瞬間、照の雰囲気が変わったことに会議室にいた呼ばれていた者全員が気づいた。
そして照の体を使う何者かが顔が上げるのと同時に目を開いていき、それと同時に会議室に緊張がり、凍士達は警戒を強め、顔が上がりきるののと同時にその照の体を使う何者かは目をしっかりと開いた。
照の体を使う何者かに最初に話しかけたのは火花だった。
「貴方、確か…前に大阪で会ったわよね?」
「…よく覚えているな。流石は照、あいつが惚れた女だ。」
火花と照の体を使う何者かのやり取りを聞いて凍士が口を開いた。
「火花さん、コイツと知り合いなんですか?」
「ええ、一応ね。前、私が会った時はビーストと名乗っていたわ。」
「ビースト…、獣…ですか。それで、アンタは何者なんだ?そして師匠とはどういう関係何だ?」
「…落ち着きのねえガキだな。ホントにこんな感情のコントロールもまともにできねぇヤツがあいつの一番弟子とは…全く、残念でならないな。」
「…き、貴様。今、師匠をバカにしたよな?」
「…俺かアイツをバカにすること等ありはしない。俺がバカにしたのはお前だ。アイツは余程のことがない限り自分の大切な人間に関することでも直ぐに態度や表情に現れることはない。お前はアイツの弟子に相応しくない。」
凍士は照の体を使う者に指摘され、普段の冷静さを欠いていることに気づいた。
(確かに…コイツの言っていることは正しい。だけど、言われたことは俺自身分かっていることだ。)
「相応しくはない…が、それはあいつの弟子として見れば…というか話だ。一人の人間としては立派なモンだ。」
「そうか、感謝する。」
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