第183節 取り敢えずの平穏 (共闘討伐編38)
照は北の侵略者達の撃退と報鳥の救出に成功、九州で物一達、援軍組の確認と関西で千癒に救出した場でのことを報告してから東京に戻り、復学し、今学校に向かっているところだ。
「どうでしたか?」
「何がだ?」
「北の侵略者達と雄人さんの救出ですよ。」
「ああ、それは上手く行ったよ。唯、北でのことは少し予定外のアクシデントもあったが、被害は無かったからな。」
「そうですか…、それは良かったです。それで、話は変わるのですが、前に私が言っていた者のことですが…。」
「ああ、それがどうした?」
「その…鍛えていただけるということで良いんですよね?」
「ああ、勿論。だが、その前にそいつと顔を合わせ、簡単に実力を確かめたい。」
「分かりました。しかし、その前にその者の意思確認を行いたいと思います。」
「ああ、それは当然だな。どれほど力を秘めていても無理強いしては意味がないからな。」
「はい、分かっています。」
「そうか。それでそいつは実際、どれくらいの強さがありそうなんだ?」
「…それは分かりませんが、私の予想では貴方様の右腕になることのできる可能性があると思っています。」
「成程。つまり、龍牙レベルの強さになれる可能性がそいつにはあるのか…。それは楽しみだな。」
「はい、楽しみにしていて下さい。」
「ああ、そいつに会えるのを楽しみにしているよ。」
と、話していると学校に着いていた。
その後、照と彩羅は教室に向かった。
教室に着くと、クラスメイトがぞろぞろと照の机に集まって来た。
そして、その集まって来たクラスメイト達は全員が今まで何処にいたのかを聞いて来た。
まあ、確かにクラスメイト達…というか、学校で事情を知っている校長と理事長以外の人間からすれば入学したら速攻で休学していたのだから気になるのは当然のことだ。
しかし、本当のことを言えば全く関係のないクラスメイトや学校のきよ教師達を巻き込むことになる為言えない。
なので、「治りかけていた大怪我が再発したから、その治療の為に入院していた。」と、説明した。
少々厳しいと思ったが、全員納得してくれたので安心した。
暫くすると担任が教室に入って来た。
「さ、席に着け。朝のHR(ホームルーム)を始めるぞ。」
担任の言葉で照の周りにいたクラスメイト達も各々の席に戻り、座った。
「皆んな知っているとは思うが、今日から復学した火野照(ひのしょう)だ。名前は知っているとは思うが、直接顔を合わせるのは初めてだと思う。なので、これから本人に自己紹介してもらう。」
生徒達は真剣に聞いている。
「知っている人もいると思うが、殆どの人は初めまして、火野照(ひのしょう)です。今は見た通り、歩けていますが今までは入院して歩けるようにリハビリ等をしていました。これから宜しく。」
「皆んな、火野が分からないことがあれば助けてやって欲しい。」
照以外の生徒達は元気良く、『はい!』と返事した。
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