第173節 北にて…2 (共闘討伐編28)
こうして照と異様な気配を放つ男は互いに離れてから敵の掃討を開始した。
「さて…数は…大体5万弱…てとこか…。よし、折角だ。ド派手な挨拶をするとしよう。」
照はエネルギーを高めて、両手に高めたエネルギーを集めて右、左の順で龍の形をした衝撃刃を放った。
「双龍進撃刃(そうりゅうしんげきは)。」
照の放った攻撃は5万弱いた敵を一気に1万未満にまでへらすことに成功した。
敵の中には防御体勢をとって逃れようとする者もいたが照の放った龍の形をした衝撃刃は血に飢えた獣のように有無を言わさず、凄まじい勢いで敵を屠っていった。
残った敵は錯乱する者、魂が抜けたようにその場に立ち尽くす者等様々だったが、殆どの敵は自分達の目で見た物を受け入れられないようだった。
煙が晴れるとダメージに差はあるものの、5人が残っていた。
「…俺の挨拶は気に入ってくれたかな…?」
「…なぁ…、あいつ、俺達に聞いてるみたいだぜ。」
「そうみたいだな。」
「じゃ、俺が答えよう。」
照の問いに答えたのは残った5人の中で最も背が高い男だった。
男は5人の中で最もダメージが浅く、ダメージを受けたと言っても、出血はしておらず、体の所々に擦り傷がある程度にすんでいた。
「随分、丁寧な挨拶だな。」
「気に入ってくれたか…。」
「ま、俺は気に入ったがな。それで…、お前は俺達の相手を1人でするつもりなのか…?」
「いや、違う。」
照と男が話していると異様な気配を放つ男がやって来た。
「…ほう、お前達2人で俺達5人の相手をするというのか…。」
「そうだが…?」
「ほう…。それで…お前達は何故俺達の邪魔をするんだ…?」
「外からの侵略者を撃退しようと抗うのは当然だろ…?」
「…そうか、ならさっさとくたばってくれ」
「…これは…、簡単にはいかなさそうだな。」
「…今気づいたんだが、お前は照とかいうクソ強い奴だな…?」
「…ということはお前は福からの差金か…?」
「その通りだ。共に戦うわけだからな、一応名乗っておこう。俺は、マライと言う宜しく。」
「ああ、宜しく。さ、手っ取り早く片付けようぜ。」
「そうするか。」
敵5人は俺達2人を戦闘形態にさせまいと攻撃を仕掛けてきたものの、それぞれそれを捌きながらマライと名乗った男は自分の身体から出ている異様な気配を操作して、黒の強い緑の鎧に変化させ、照は捌くだけではなく自分が相手をしていた3人に其々ダメージを与えながら〈カグツチ〉になった。
マライ、照、其々が戦闘形態になった時には既に5人は差はあるものの、ダメージを負っている。
「…ほう…、侵略者にしては強いな。」
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