第169節 映像報告2 (共闘討伐編24)
「本当ですか⁈」
「ああ、奴等のうちの1人を捕縛してから聞き出した結果、判明したことだ。」
「成程…、確かに現状ではそれを信用する他ありませんね。」
「確かに信用ならないが、今の状況では敵からの情報であろうと信用する他ないからね。じゃ、報告を続けるよ。」
「はい、お願いします。」
「あとは奴等の組織名が四統(しとう)、漢字の四に統一の統四統だ。」
「ということは…。」
「ああ、おそらく君等が考えている通り、四神の能力を持つ者4人がトップの組織だろう。」
「ですよね…。」
「続けるぞ。調べた結果、僕と戦った男は四神の一つ、玄武だと分かった。」
「…玄武…ですか。」
「…ああつまり…、あと3人、朱雀や青龍の能力を持つものがいると言うことだよ。」
「…成程、それは今まで以上に死力を尽くさねば生き残ることさえ難しそうですね…。」
「そうだ。そして、もう一つ、鉱己から北からの敵について、少しだけ報告が入った。頭の隅に留めておいてくれ。」
「分かりました。」
「…と言っても大した情報じゃないが、僕等がさっき言った敵を撃退し、本部に戻ってから入ったんだが…、トップの名前はルーペンと言うらしい。恐らくこちらで言うところの概念系の能力ではないかと僕は考えている。」
「…では、照様や龍牙様のような感じと考えておけば良いのでしょうか…?」
「そういうことだ、それもかなりのレベルで自在に扱えるだろう。」
「…そうですか…、それはクソ面倒臭いですね。」
「ああ、だから既に僕から照くんには北方の鉱己くん達の下に行くように伝えてある。」
「分かりました、では…。」
「そう、君達はそっちの敵を討つことに集中できるってわけだ。それじゃあ、僕はこれで失礼するよ。」
そして龍牙はテレビ電話を切った。
「…今のテレビ電話でさっき敵のジャックが切られた理由は分かりました。」
「はい。さっきジャックした奴の仲間が本部を襲撃し、それを龍牙様達が壊滅させて、最も強い敵も瀕死に追い込み、戦力が大きく低下したからですね…。」
「そういうことです。つまり、仕掛けるなら今が最適ということです。」
「しかし、その肝心の敵の場所が不明では攻め込むことが出来ませんよ…。」
ここでテレビ電話がかかってきた。
「…どうやら、千癒支部長からのようです。」
「承知しました、同様にスクリーンに繋げて下さい。」
「福本支部長、このテレビ電話は巨大スクリーンに繋がっていますか…?」
「…はい、繋がっております。」
「我等の組織が作られた経緯は知っていますか…?」
「はい。以前、貴方の副官、士殿にある組織に対抗し、この国の秩序を維持する為に作ったと聞きましたが…。」
「そう、そしてその敵対している組織のトップから共闘して欲しいという話が本部にあったらしいわ」
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