第164節 本部で…3 (共闘討伐編19)

「…また、強くなったみたいだな。」

 「…あの、手に持っている者を教えてくれないか?」

「見た通り日本刀だが?」

「それはわかっている!何故あんな物を手に持ち、また、あんな騎士のような侍のような鎧を装着しているのかを聞いているんだ。」

「…そうだな、簡単に言えば成長の結果だ」

「どういうことだ?」

 「そうだな…あいつもまだ余裕がありそうだし、順に説明するぞ。」

「ああ、宜しく頼む。」

「まず、凍士、あいつのスキルは何なのか覚えているか…?」

「…ああ、勿論。“凍結”だろう?」

「…その通り。そして、俺は手合わせの時にあの侍のような鎧を装着した姿を初めて見た。そしてその手合わせの中で成長し、短刀を作れるようになったんだ。」

「そして今使っているのが…。」

「そう、お察しの通りそこからあいつが更に成長したことで形成できるようになったんだ。」

「…成程、だからあれだけの人数を大量に一気に倒せるようになった訳か。」

「そういうこと、納得したか?」

「ああ、それにしても強くなったもんだね。あの他人行儀だった少年がこれ程強くなるとはね…。」

 「…そうだな、俺も思っていた以上の成長速度だ。さて、俺達も仕事をしますかね。」

「そうだな。」

俺と龍牙は凍士が手を焼きそうな敵に的を絞って相手にすることにした。

 「俺は…そうだな…右端3人をやらせてもらおう。」

「…では僕は真ん中の5人をやろうかな。」

と俺と龍牙はご丁寧に横一列に並んで迫ってくる10人の敵を指差しで役割分担をした。

 「そんじゃあ、さっさと片付けましょうかね…っと。」

「そうしよう。」

俺と龍牙はそれぞれ右、左と走り出した。

 「高速蹴連撃〈アクセルシュート〉っ!」

俺は高速で走った速度をそのまま連続で蹴りを繰り出し、3人の敵を後方へ1メートル程蹴り飛ばした。

 「く、くそ、こんな強い奴等がいるなんて聞いていないぞ。」

 「…なんだ、大したことないな。」

「な、なんだと…?」

「そのリアクション、明らかに小物だな。」

「…な、舐めるなぁー!」

俺が相手をしている3人は俺の挑発に簡単に乗っかり先程まで取れていた連携も乱れている。

 「高速蹴連撃〈アクセルシュート〉!」

俺は敵3人の腹部に連続で蹴りを入れて戦闘不能にした。

 その後、俺は敵3人を〈ドリーム・ダウン〉で夢の世界に拘束した。

一方、龍牙は…

5人の敵を相手に圧倒的な実力差を見せつけるようにして戦っていた。

 「こ、こいつ、俺達をおちょくりやがって…良いかげんにしろ!」

「…そろそろ飽きてきたことだし…戦闘不能になってもらうか。」

 「「「「「‼︎」」」」」

「…龍爪烈波〈りゅうそうれっぱ〉!」

龍牙は右手を獣の爪のようにしてから横方向に思いっきり振り切った。

 すると、衝撃刃が発生し、敵5人を吹き飛ばした。

 敵に衝撃刃があたり、煙が上がった。

 

 

 

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