第160節 顔合わせ (共闘討伐編15)
俺たちは福岡駅を出て、九州支部を目指して歩き出した。
福岡駅から暫く歩き…
「…えっと…、地図だとここのようだな…。」
「どう見てもただの団地だけど…。」
「…しかしな…。地図でも、送られてきたデータを見てもここで間違いないなさそうだぞ。」
「そうですか…、少し待ってください。僕が今から感知しますから。」
「分かった、頼むよ。」
物一は目を閉じて、集中力を高め団地内の感知を始めた。
・
「問題ありません、入りましょう。」
物一を含む、援軍の一団は団地に入った。
団地の敷地に入り、少し歩くくとマンションの入口前に珍しく執事の燕尾服を着た30前後に見える男性が立っており、士達の姿を見ると士達に向かって一礼をして士達が入口に着いてから、「私は支部長より貴方方の案内を仰せつかっておりますので、私について来て下さい。」と告げると士達を先導し始めた。
男性の先導に従って進んでいくと、地下2階の駐車場に出た。
「すまないが、本当に貴方について行けば支部長に会えるのだろうか?」
「それはご安心下さい。私達は貴方方に協力をしていただく立場であり、それは支部長をはじめ、この九州支部に属する者全員が理解していますので、奇襲を仕掛けたり等は致しません」
「そうですか…、分かりました。」
さらに進むとマンションの中の大きな会議室のようなところに士が通された。
中に入るなり、自動で電気がつき、見てみるとそこにはファンタジーゲームやアニメ等の二次元世界の作成本部のような感じでとても会議室という堅苦しい感じではない。
男であれば幅払い層に刺さりそうな感じで、その奥に巨大なスクリーンをバックに位の高い人物が座っているであろう高そうな椅子に20代半ばくらいの容姿のそこそこ美しい男性が座っていた。
男性は士を見るなり椅子に座った状態をおこして、素早く士の前に来て、喋り出した。
「千癒関西支部長より聞いております。貴方達が本部の指示でこちらにいらして下さった援軍の方々ですね、お待ちしておりました。」
「…」
「失礼しました。私はここの支部長を勤めている、福本九(ふくもときゅう)と申します。宜しくお願い致します。」
「俺はこの援軍の指揮官に任命された刀体士(とうていつかさ)だ、こちらこそ宜しく。」
「本当なら、何かおもてなしをするべきでしょうが、事態が刻々と深刻化しているので、本題に入ります。」
「分かった、そうしてくれ。」
「ではこれを見てください。」
と九が言うと燕尾服を着た男性がスクリーンに映像を映した。
その映像は現在の事態を理解するには十分なものだった。
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