第127節 助ける為に… (侵犯編35)
「開ける訳ないだろうが!」
(そりゃあ、そうよね…)
「だったら、こじ開けるだけ!」
「私達がこいつらの相手をします!」
「ありがとう!」
凍士達は千癒の仲間が敵の相手をしている間に奥に進んで行った。
そうすると、今度は3つの分かれ道に出たので3つのグループに別れて左の道を進んで行った。
千癒達のグループが着いて、入ったのはのは食糧庫の様な部屋だった…そこに敵はいなかったが過剰な罠が張ってあった。
種類は様々だが…大まかに毒ガス、睡眠ガス、槍等の刃物…と色々面倒な物が沢山あり、その全てが侵入者の音に反応して作動するようになっていて、しかも、何が出るのかはランダムというものだったが千癒に着いて来た残りの仲間のうちの一人が能力を使って部屋の扉を破壊することで脱出することに成功した。
・
龍牙達は3つの分かれ道の右側の道に進んだ。
奥まで進むとそこには武器庫の様な所に辿り着き、中に入ると只者ではない雰囲気の男一人が待ち構えていた。
「…成程。あんたらがあの人が言っていた邪魔者達か…」
「邪魔者…?僕等がかい…⁉︎」
「ああ、そう言っている。」
「分かった。分かり合えそうないね。」
「当たり前だ。お前等偽善者と俺達がわかり合うことなど万に一つもない。」
「…刀体。君は仲間と一緒に外に出て照を連れて来てくれ。」
「了解しました。」
刀体と呼ばれた青年は龍牙を除いた数人を連れて武器庫から出て行き、照を呼びに外に向かった。
「さて…ガクガクと目障りな雑魚がいなくなったことだし、名乗らせてもらおう。
俺はタイト、組織の幹部候補だ。」
「…」
龍牙はタイトと名乗った青年に向かって一気に距離を詰め、右拳に雷を纏って殴りかかった。
タイトと名乗った青年はそれを危なげなく受け止め、武器庫の火薬が入っているであろう巨大な木箱に向かって龍牙を投げ飛ばした。
龍牙は投げ飛ばされたたが、木箱に突っ込むギリギリで鉄製に見える床に着地し、難を逃れた。
「おいおい、人が名乗りをしている時に殴りかかってくるなんて失礼だろう?」
「失礼…?罪人が何を言っている。」
「罪人か…確かにお前等から見れば俺は罪人で、俺が所属している組織は極悪非道のテロ集団に見えるだろうな。」
「分かっているなら…なぜ、少年の拉致なんて馬鹿なことをする…」
「そうだな…ボス達の行動原理は知らないが、俺個人としては唯々俺に意味を与えてくれたホラウ様に報いたい…満足か?」
「ああ、よく分かった。倒すしかないということがな‼︎」
龍牙とタイトは集中力を高め始め…武器庫内が二人のエネルギーによって、細かく震え始めた。
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