第119節 4VS1 (侵犯編27)

「ああ、それで構わない。」

 「ありがとうございます!」

「しかし…お前、3人には話しておけよ。

面倒になるのは嫌だからな。」

「勿論、分かっています。」

「そうか、なら良い。」

「はい、それでは失礼します。」と言って、凍士は俺の部屋から退室した。

 その後、卒業式を無事に終え…手合わせの日になった。

 今、俺は龍牙の家の地下で4人が来るのを待っているところだ。

 (…来たか。)

「師匠、龍牙さん、お待たせしました。」

 凍士は報鳥、火花、物一くんの3人を連れて入って来た。

 「それで、本当に貴方一人で私達4人を相手に試合をするの…?」

「ああ、そうだ。俺はそれぐらいでやっと良い勝負が出来ると考えている。」

 「そう…分かったわ。なら、さっさと始めましょう。」

「そうだな…2人も構わないか…?」

2人はうなづいている。

 「龍牙さんも構いませんか…?」

「勿論、構わない。」

 「有難うございます。」

「それじゃあ、5人共武舞台に上がって」

俺を含んだ5人は龍牙の言葉に従って武舞台に上がった。

俺と凍士達4人は龍牙さんと戦った時と同様に3メートル程の間を空けて向かい合った。

 「これから、ルール説明をする。」

俺達5人は龍牙さんの言葉に相槌を打ち、聞いていることを示した。

 「対戦形式は4対1。ルールは簡単。凍士、火花、物一、雄人の4人は協力は当然有り。しかし、4人の中の一人でも武舞台に体の一部が触れる。若しくは、4人全員が武舞台から落ちたら負け。照は通常と同じだが一応、説明しておこう。照は出血が一定量を超える若しくは、武舞台に体の一部が触れる、武舞台の外に落ちれば照の負け…最後に、僕が吹いた笛を合図に試合開始、良いな?」

俺達5人は龍牙さんの言葉に今一度、相槌を打って、理解していることを示した。

 「さて…早速。今の俺のなれる、全力の姿になろう。」

まず俺は逆鱗ノ鎧〈カグツチ〉になり、その後、超速度特化〈トライアル〉を重ねて発動した。

 これが今の俺の全力。

4人は俺のエネルギーにかなりの冷や汗をかきながら、覚悟の顔をして…戦闘準備に入った。

「肉食・猛獣化〈ヴォラス・ビースト〉っ‼︎」

 物一の身体に赤黒い肉食獣の様な形の鎧が出現し、纏った。

 次に…

「鳥獣化・鷲〈ビーストライズ・イーグル〉っ‼︎」

報鳥の体には鷲の様な翼がエネルギーによって形成され、同時に鷲のような模様の薄い鎧を身に纏った。

 「炎熱ノ衣〈サクヤヒメ〉っ‼︎」

火花の体から出る大量の熱エネルギーはドレスの様な形を火花の体に形成し、火花はそれを纏った。

 「氷結鎧〈アイスアーマー〉オンっ‼︎」

凍士は部屋中の水分を操作し、その体に氷の鎧を形成装着した。

 「これはかなり楽しめそうだ。」

 






 

 

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