第84節 急襲 (設立編50)
「「はい‼︎」」
1月22日。
俺は2人に修行をつけ始めた。
しかし、弟子と呼ぶには吸収が早過ぎてあまり教えているという実感が無い。
というのも、物一の方は僅か5分で能力に目覚め、療ニの方も10分弱で能力に目覚めてしまった。
仕方が無いので、精神トレーニングは最小限にし、他の時間は筋トレや持久走、2人での組手にしていた。
2人に修行をつけ始めてから1ヶ月弱が経過した、2月17日。
この日は三年生も卒業式の練習の為に登校していた。
2時間目の授業中、彩羅から男が率いた30名程の集団がここに襲撃に来るという知らせを受けた。
彩羅はホープにもその情報を伝えた。
「行くぞ、2人共!」
「分かっているわ!」
「私もです!」
俺たちは邪悪な気配の接近に気づき、急いで校庭に向かっていた。
「さあて、やっぱり登場シーンはド派手に行かねぇとなあ‼︎」
「ホープ、バリア展開‼︎」
「分かっているわ!」
次の瞬間、校舎の向かいの学校の門を拳圧で破壊し凄まじい轟音と共に容姿が20代後半くらいの男が30名程の部下を従えて校舎に侵入してきた。
そこに火花先輩が立ちはだかった。
「アンタたちここに何をしに来たの⁈」
「何って、お前と彩羅、そして写真の男を殺しに来たんだよ‼︎」
「そんなこと、私がさせない‼︎」
「そうか…じゃあ、アンタから殺ってやるよ‼︎」
男はそう声を上げて火花に襲いかかった。
しかし…その男の迫力があり、軌道もコンパクトなパンチによる拳圧を間一髪で火花は避けることに成功した。
「ほう、やるじゃねぇか。」
「そりゃ、どうも。」
「どうやら、お前らも仲間を増やしたみてえだな。」
「へえ。唯の脳筋かと思ったけど、目は良いみたいね。」
ここで学校の教師陣が校庭に降りてきた。
「おい、君。今は授業中なんだ、だから早…」
「五月蝿え蟻だな。」と言って、教頭先生を軽くデコピンで体育館の壁まで吹き飛ばした。
「残念だが、君は捕まる事になる。警察を呼んだからね。」
「だから何だ?」
「お前は終わりってことだよ!」
「五月蝿ぇなあ、ちっとは黙ってろよ…!」と言って、今度は3年の学年主任が同じく体育館の壁まで同様の方法で吹き飛ばされてしまった。
「ふぅー…やっと。静かになったぜ。」
男は火花との距離3メートルにまで迫ったところで止まった。ここに来るまでに教頭と3学年の学年主任をデコピンで体育館まだ吹き飛ばしながら来た
「アンタ、今の行動に何の意味があるって言うの⁈」
「意味?そんなモンねぇよ。今のはただの蝿叩きの様なモンだからな。」
「ふざけるんじゃないわよ。私たちの学校を壊してしかも先生まで瀕死にさせて…本当に何がしたいの⁈答えなさい❕」
「最初に言っただろ?俺はお前と今下駄箱にいる女と男を殺しに来たってよ‼︎‼︎」
「そういやあ、まだ名乗って無かったな。俺は、【クリア・ゼロ】の三人の最高幹部“リバイバー”の1人、珊瑚。
お前たちを切り刻む男だ!」
「今までの修行の成果を発揮する時だわ!」
「そんじゃあ、その修行の成果とやらを見せてもらおうじゃねぇか。」
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