第82節 始業式、そして… (設立編48)
「はい!」
そして、俺たち3人は学校に着いた。
始業式は、入学式の時に不良グループの乱入があったので霞家協力の下学校の外にも警備を置いて行われた。
お陰で何事もなく始業式は終了した。
・
横浜市、今日は榴の通っている中学校も始業式だった。
今は無事始業式が終わり、家に帰ろうと歩いていた。
途中、大学生くらいだろうか。
自分より年上そうな男に後をつけられていることに気づいた。
「さっきから僕の後をつけているみたいですけど…、何かご用ですか?」
「大したことではない。この辺りにヒーローがいるらしい、という噂を聞いたからそれを確認しようと思ってね。」
「本当にそれだけですか⁈」
「そうだよ…」
「仮にそのヒーローが居たら何を頼むつもりだったんですか?」
「仲間に入れて欲しいと思ってね…」
「それだけですか?」
「うん、それだけだよ。そんなに信用できないかい?」
「できませんね。」
「まあ、仕方ないね。辞世が辞世だからね。でも信用してくれないかい?」
「無理ですね。辞世だけでなく、貴方個人としても信用できない。」
「どうすれば信用してもらえるかな?」
「そうですね…。僕の友人と会って、友人に信用されたら僕も貴方を信用しましょう。」
「分かった。」
「取り敢えず今日は帰ってください。」
「分かった、そうしよう。」
・
夜、榴から電話がかかってきた。
「榴どうしたんだ?お前から電話なんて珍しいな。」
「実は君に伝えておきたいことがあるんだ。」
「奴等に関する情報か⁈」
「違う、どうやら僕たちは一部で噂になっているようだ。」
「どういうことだ?」
「言葉の通りだよ。実際、僕の下校中に大学生くらいの男の人に後をつけられていたからね。」
「そうか、ということは伝えたいことというのは…」
「そう、その男についてだよ。」
「その男が怪しいって話しか?」
「そういうこと。だから君にその男が信用出来るか否か判断して欲しいんだ。お願いできないかな?」
「構わないが、いつものところじゃあ奴等に情報を与える可能性がある。だから、場所を用意してくれないか?」
「勿論、そのつもりさ。」
「ああ、頼む。」
そして、俺は榴との電話を切りトレーニングを再開した。
俺の身体はかなり完成に近づいて来ている実感がある。
確かに、この調子でなら近いうちに身体が完成するかもしれない。
この日は何もなくトレーニングを終えた。
それから暫く経ち、4月16日。
この日俺は新たな可能性を感じることになる。
この日も俺は午前中は精神トレーニングをし、今は近くの川沿いを合計5キロの持久走をしていた。
ついでだが、この間鏡を見てみると身長が伸びていた。
大体、170センチくらいはありそうだ。
俺は自動車教習所の近くの団地まで進んで行った時、強烈な悪意のある気配を感知した。
そこにはかなり酷い状態の少年と自我を完全に失い、暴走している少年?がいた。
「大丈夫か⁈」
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