第75節 帰省 (設立編41)

奴等に対応する為の会議から更に3日が経過し、現在俺は母親の実家に帰省している。

 仲間の皆は組織作りは大分進んできてもう十分だと思っているようだが、俺はまだ完成したとは思っていない。

 というのも俺の考える最高幹部を作るにはまだ人数が足りない。

 よって、組織が完成したとは思っていない。

 そして、今日は大阪に帰省してから2日目。

 今日は近くにある緑地公園で筋トレと持久走をしていた。

 いつもは自重トレーニングだけだが、ここに来た時は懸垂等の普段は出来ないトレーニングをしている。

 それを帰省する度にしているので、年3回の帰省×10年になるので相当していると思っている。

 俺は筋トレの途中でこの公園の中に悪意のある気配を感知した。なので、その方向に向かうことにした。

 着いたのは公園の中でも比較的人通りの少ない場所で広場から離れたところにある駐車場近くの小さな遊び場だった。

 そこで俺が目にした光景はとても令和のいま起きていることとは思えなかった。

 しかも、それは今までで1番胸糞悪かった火花先輩を助けた時よりも酷い状況だった。

 なので、俺は思わず男達に話しかけてしまった。

 「あんたら、そこで何してるの⁈」

(いじめという表現さえ、温いと思ってしまう程のことをしていた男たちのリーダー格の男が俺の言葉に反応した。

「なんだぁ、テメェは⁈」

(久しぶりだな…こんなドラマやアニメのテンプレみたいな返しは…。丁度良い、俺もちょっと乗っかるか…♪)

「俺か?俺はただの通りすがりの男子中学生だ」

「何をよく分からねぇことをカッコつけて言ってやがる!」

「俺のことは兎も角その人を解放やれ、あまりにも酷すぎて見ていられないからな。」

 「ただ通りすがっただけの奴が俺たちに命令してんじゃあねぇ‼️」

 「なら、今その人に何をしていたのか説明してくれませんかね⁈」

「必要ねぇな。」

「何故?」

「俺達が今この場でテメェを始末するからだよッ‼︎」

 リーダー格の男の人発言に周りの男達も乗っかり笑っている。

(おお、なんかノリの良い人達だな。俺も更に乗っかるとしよう♪)

 「あんたらの様な人らに殺(や)られる俺じゃあないんでね。宣言してやろう!お前らは俺に手も足も出せず、更に移動さえ出来ずに俺に戦闘不能にされる!」

 リーダー格の男が俺の発言に反応する。

「は?何を言ってんだ⁈こいつ、恐怖で頭が壊れたんじゃあねぇか⁈」

 周りの男たちは人目も気にせずに今度は

大声で笑っている。

(そんなに可笑しなことを言っただろうか?俺としては実力の差をそのまま伝えただけなのだが…)

リーダー格の男が俺のことに気付いたようだ。

 「おい、写真をもう一度見せろ。」

「はい」

リーダー格の男は写真を見せるように命令し、仲間の1人が男に写真を見せた。

 そして、俺のことを確信したようだ。

「お前ら、こいつはあのお方達が最も警戒している男で間違いない!」

  仲間の男達は驚いている。そして、リーダー格の男の発言に仲間の1人の男が震える指を俺に差しながら、確認をした。

 「本当にあの男なんですか❓」




 

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