第70節 火花VSディア (設立編36)

「そうか、じゃあお前はそのままで良いか…」

 「さて。2人の試合日を決めなくては…、どちらでも構わないけど、希望日はある?あったら言って欲しい。」

「私はの12月10日が良いわ。」

「ホープ、お前は試合の希望日はないのか?」

「無いわ。だから、霞先輩の希望日で良いわ。」

「分かった。それじゃあ12月10日の14時に2人はここに運動着で居て下さい。」

「「分かったわ。」」

こうして、2人の試合日が決まり、後の問題は彩羅関係の役割だけになった。

 そして、それぞれの家路に着いた。

約束の日、俺たち4人は地下の武舞台のある部屋で3人が来るのを待っていた。

 最初にこの部屋に来たのは彩羅だった。

着替えがあるわけではないので意外ではあったが、予想外という感じではない。

 5分後、運動着のホープがこの部屋に来た。かなり気合いが入っているようだ。

 その気合いが空回りしなければ良いが…

更に5分後、先輩が運動着でこの部屋に来た。ホープとは対象的に先輩は落ち着いている、今まで俺たちと一緒に修行してきたことで自信がついたみたいだ。

 「これから僕がお二人にルールを説明します。が!今回は今までと少し変わります。」

「何が変わるの?」

「反則負けを追加します。」

「「それだけ(なの)?」」

「ええ、それだけですけど…、不満ですかお二人共?」

 「いえ、無いわ。」

「私も」

「そうですか、あとは今までの試合と同じです。それではお二人共武舞台に上がって下さい。」

  2人は凍士の言葉に従って武舞台に上がった。

 「一度貴女と戦ってみたかったのよ。」

「奇遇ですね。私もそう思っていたんですよ。彩羅から貴方が強いことは聞いていましたから、どれくらいの強さなのか試させてもらいますよ!」

「ええ、しっかりとその身に私の強さを刻みなさい!」

「それでは、お二人共準備は宜しいですか?」

「「ええ」」

「では…ピーッ」

 「私から仕掛けさせてもらうわ!」

火花さんはディアさんとの間合を一気に詰めて先制攻撃を当てようとしたが…

 「柔玉〈エア・クッション〉」

「何だ?何か柔らかい物に阻まれて私のパンチが当たっていない?」

「教えてあげるわ、私の能力“空玉(エア・ボール)”は玉が大きい程柔らかくなり、小さい程固くなるという性質を持っているわ。そして、私は8年かけてこの性質の操作がある程度可能になったわ。言いたいことがわかったかしら?」

 「ええ、分かったわ。けれど、それは試してみないと分からないわよ。」

 「それじゃあ、今度は私から…。超連射空気弾〈エア・マシンガン〉!」

「ぐっ…!」

(一発ごとの攻撃・殺傷能力はそれほどではないけど、この速度とスピード面倒ね。けど、少しずつ威力が落ちてきてる、これなら…!)

火花さんは被弾しながら、ディアさんとの開いた間合を詰めた。

 「私の攻撃が届く距離になったわ…」

「…!まずいッ!」

「もう遅い!私の勝ちよ!」

火花さんはディアさんがバリアを展開する前に右横腹にパンチを当てて、体がふらついたところを細かいパンチを当てて場外に落として勝敗が着いた。



 




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