第42節 2人の仲間集め4 (設立編8)
「どちらもあり得るな。取り敢えず明日明後日ともあいつに修行をつけることになっているし、本人にも聞いてみるか…」
「それが良いと思います」
翌日
「その…修行の前に聞きたいことがあるのですが…」
「こちらも貴方に聞きたいことがあったの丁度いいですね」
「ではまず…能力というのは?」
「そう言えば説明していなかったわね。
一言で言うなら道具を介さずに事象を起こすことを“能力”、スキルとも言うわ」
「なるほど、そちらが聞きたいこととは?」
「貴方の実力は“超人”そのものだった、なのに能力の発動が見られなかった。
貴方自身はどう考えているのか教えて欲しいの」
「僕自身は恐らくまだその能力が発現する域に至っていないのだと思っています。」
「精神的に?それとも肉体的に?」
「僕は精神的に未熟だからだと思っています」
「これで確信を持つことが出来ました。
やはり、過去を乗り越え覚悟を持つだけでは能力は発現しないようですね」
「そのようね、では精神トレーニングを中心に修行しましょうか」
「分かりました」
「ではまず、この辺りを合計2キロ走りなさい」
「分かりました」
鉱己は持久走を始め、35分後完走した。
「妥当なところね。次は私のちょっとした実験に付き合ってもらいましょうか」
「実験?」
「そんなに難しいことではないわ。一つの肉体に二つの意識の同一化が可能かどうかの実験よ」
「なんですかそれは!男のロマンじゃないですか‼︎」
「そんなに興奮しないでください、火花さんも言っていましたがこれは実験です」
「鉱己貴方は右手を出しなさい、私は左手を出します。手を介して意識の同一化に挑戦するわ」
「分かりました」
「重要なのは集中力と同調分かった?」
「はい!」
鉱己と火花は向かい合い、手を合わせて集中力を高め始めた。
暫くして2人の集中力は最大になった。
そして今度は2人の意識の同調に移行した。
しかし…意識の同調に移行した瞬間何かに弾かれるように2人は目を覚ました。
その後、幾度も挑戦したが結果は大して変わらなかった。
今度は火花と彩羅の2人で挑戦した。
鉱己との時より滑らかに進んだ。
そして、問題の意識の同一化に挑戦した。
鉱己よりは進んだが、成功はしなかった。
「どうやら2人の絆が重要なようですね」
「彩羅と貴方で結果が変わったのはそういうことね」
「この実験は暫くやめておきましょう、精神的な負担が大きいみたいなので」
「そうね、暫くはやめておきましょうか。さてと、貴方の精神トレーニングをしましょうか」
「何をするんですか?」
「そんなに難しいことではないわ。
貴方の行動の核となる“芯”を見つけるのよ」
「方法は?」
「貴方が過去と向き合った方法と同じよ」
「分かりました、やってみます!」
鉱己は集中を始めた。
暫くして集中力が最大になった。
そこから、さらに集中力が澄んで最大がましていくのを火花・彩羅は感じた。
「貴方の能力は東京に来た時の楽しみにしておくわ」
そして翌日は実験以外は同じことをした。
そして更に翌日2人は東京に帰った。
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