第40節 2人の仲間集め2 (設立編6)

「因みに貴女をいじめていた人数は?」

「20よ」

「20人‼️そんな、いじめにしても酷いですよ‼️」

「そう?なら何故貴方は抗おうとしなかったの?」

「怖くて…反抗すればもっと酷くなると思うとできなくて…」

「なるほどね、それは人なのだから当然のことよ。で、貴方はあいつらを叩きのめしたいとか思わないの?」

 「いえ、特には…」

「ごめんなさい、自己紹介がまだだったわね。私は霞火花(かすみほのか)こっちが…」

「白峰彩羅(しらみねさら)です。」

「ボクは、圧田鉱己(あつだこうき)です。」

「そう、鉱己ね。分かったわ、じゃあ貴方が私たちの仲間になるに相応しいか試しましょう」

「試す?」

「かなり危険なことだけどそれを越えることができなければ私たちの仲間になる資格はない、簡単でしょ?」

「それで、何をすれば?」

「彩羅説明してあげて」

「分かりました、簡単に言うと貴方にとって最も過酷な過去を乗り越えることです」

「というと?」

「貴方は自分の過去を乗り越えて“覚悟”を身につけるということです」

「期限は今日から5日、それまでにわたしか彩羅に乗り越えたことを証明しなさい。」

「分かりました、それで貴女を助けてくれた人はどうやって助けてくれたんですか?」

「それは本人に聞きなさい、私からは言えないわ」

「それならせめてその人のことを教えてください」

「それは駄目です、貴方はまだ試験に合格していないのであの人のことを教えるに値しません」

「彩羅、貴方も鉱己と同じ立場なのだからあまり偉そうなことを言わないで。」

「すみません…」

「それじゃ、待ってるから。頑張って」

こうして、2人は鉱己のところから宿まで帰った。

 「さて、あの鉱己とか言った内気な男子が来るまで時間がかかるだろうからその間に彩羅貴女の能力を引き出せるようなりましょう」

「分かりました、前に言ってくれたことを実践すれば良いんですよね?」

「そうよ」

そして彩羅は集中力を高め始めた。

暫くして…集中力が最大まで高まったようだ、体が小刻みに震え始めた。

 さらに暫くして震えが大きくなってきた、やはり苦戦しているようだ。

 当然だ最も辛い過去兎向き合うのだ。

簡単な筈がないのである。

 そして…20分後。

彩羅はギリギリという感じではあったが、成功したようだ。

 全身から汗が滝のように溢れているそれも火花の時よりも多く。

 そして、若干の出血があった。

本当に命を賭けて乗り越えたのだろう、火花はそう感じた。

 この後、2人は温泉に入って、夕食を食べて、歯磨きなどの手入れをした後、眠りに就いた。

 そして…会った日から、3日後の夕方。





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