第36節 要請と理想体 (設立編2)
「分かりました、ありがとうございます。
ということは…」
「そうだ」
「『秩序を維持する者たち』という組織を作れば良いんですね?」
「そうだ、そして彩羅さん貴女はまだ能力が目覚めていないようだが貴方は絶対に能力を目覚めさせることができる。そして3人には今言ったことともう一つ。」
「修行ですか?」
「そうだ。3人には身体が邪悪の感知器になるように修業してもらう。」
「どういうこと?」
「先輩、貴方はあの女を感知出来ましたか?」
「いいえ、出来なかったわ。」
「あの女はあの男に心酔している、心変わりすることはない。」
「何故、分かるの⁈」
「俺は身体が悪を感知すると鳥肌が立つ。なのであの女は心変わりすることは無いと分かります。」
「私たちにもそれができるようになれと。そういうことね」
「そういうことです。」
「それで私たちはどういう修行をすればいいの?」
「先輩と凍士は自分の過去と向き合い、乗り越えたことで能力を引き出した。」
頷く2人。
「悟りを開きかけるほどに集中して、防衛本能を引き出す。そして、悪の感情を感知すると体の何処かしらに反応が出るようになります。」
「それを無意識に行えるようになれと」
「そうです。最も俺も無意識にはできるようには何とかなりましたが、精度が低いのが現状なので俺はその精度を高めるられるように精神トレーニングするつもりです。
丁度、時間もたっぷりあるので。」
「範囲は決まっていますか⁈」
「決まっていない、集める方法や範囲はそれぞれ決めて欲しい。が、希望としては幅広い範囲で行って欲しい。」
「分かりました、師匠の期待に答えられるよう精一杯優秀な仲間を集めてみせます!」
「私と彩羅は広い範囲で仲間集めをする事にするわ」
「ありがたいです」
「貴方の要件はこれでいいのよね?」
「そうです。先輩も何か俺に用が⁈」
「何もないわ、確認しただけ。」
そして3人は病室を出て行った。
その夜、夢の中にて。
「お前が俺を呼び出すなんて、何か急用なのか?」
「急用ではない、けど僕にとっても、君にとっても重要な話だと思うけどな…」
「どういうことだ?」
「簡単に言うと君と僕の実力の差がかなり縮まっているってことさ。」
「つまり、俺の理想と今の俺の実力がかなり近づいているってことか。」
「そう、だからそれを確かめるためにこれから試合をしよう。」
「何故試合をする必要があるんだ?」
「僕は実力差のある相手との勝負は興味がないんだ」
「今の俺はその資格がある、と?」
「そうだよ、そう言っているんだ。それに理想の自分との実力の差が分かれば修行に身が入るだろう?」
「それはそうだろうが、ここでやるのか?」
「前も言ったと思うけど、ここでの時間はどうとでもなるって、今は現実の1分がここでは4時間になるようにしてある。それにここは夢だ、だから武舞台もほらすぐ出てくる。だから試合しよう。」
「分かった、やろう。」
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