第31節 命懸けの抵抗 (少年期31)

照の赤紫の鎧は全体的に暗くなり所々を赤の線が入った物に変わっている。

 男は照のエネルギーを感じ取ったのか、

冷や汗をかいているようだ。

 「悪いが直ぐ決着を着けさせて貰う。」

「僕は、こんな所で立ち止まる訳には行かない。何としても生き残る」

 2人は互いに地上30メートルまで上昇した。そして2人は向かい合い、戦いが始まった。

 照は神速で男にパンチを当て、男はパンチが当たった右肩から相当な量の出血をした。

 照は立て続けにパンチを男に繰り出したが全て防がれている。

 しかし、衝撃は伝わるので左肩・左前腕・右横腹・左太腿から右肩程ではないが軽い出血をした。

 ここから少しずつ男も反撃するようになったのだが殆ど当たらない。照に当たった攻撃は最初に右脚による蹴りによって左横腹。次に右腕によるパンチで右の横太腿を掠り、切れた部分から浅くではあるが出血した。次に照のスピードの乗った左足の蹴撃を右腕のパンチを相打ちで当てた、そして照の左前腕から相当な量の出血をした。

 最後に左脚の蹴りを照の感情エネルギーを込めた右拳のパンチに相打ちで叩き込んだ、そして照の右上腕から出血した。

 その後照は、右前腕・左肋骨・腹筋そして右太腿と攻撃を当てたこの時点でもう15秒…そして照は今持っている感情エネルギーの全てを左拳に込め、そのパンチを男に当てた。男と照は戦いながら上昇し最終的には地上100メートルまで上昇していた。

 男は気絶し、地上100メートルから落ちた。

 しかし、死んではいなかったようだ。

進化したことで防御力がエネルギーの上昇に伴い、上がっていたようだ。

 おかげで死なずに済んだらしい。

火花から照の動きは全く見えていなかった。火花に皮肉を言ってきた男は何とか見えていた。といってもなんとか姿が見えるというかだけなのだが。

 そして時より上空から血が降ってきた。

それはその2人の戦いが如何に激しい物なのかを伝えるには十分だった。

 この時男の部下の女はカメラを取り出していた。

 そして僅か15秒という非常に短く激しい戦闘は男が地上100メートルから地面に叩きつけられる事で決着は着いた。

その後4秒かけて照は地面に着地した。

男の部下の女は取り出していたカメラで照の顔を撮影した。

 そして、全身から出血している元の大きさに戻っている男を抱えて空き地を去っていった。

 そしてその後、照の黒に所々赤の線が入った鎧はを消えたのと同時に大量の出血が照の体から吹き出した。

 そして、照は意識を無くした…

火花はすぐに救急車を呼び、照は病院に搬送された。

 照は重症者病棟で入院することになった。

2週間後。

 照は重症者病棟から一般病棟に移されたが、照はまだ意識が戻らない。

 さらに3週間後。

夏が過ぎ、秋になろうとしていた。

 「ここは、何処だ…⁈」

照の意識が戻ったのだ。

「照、心配したじゃない!もう起きないのかと思ったじゃない‼︎」

 「本当ですよ‼︎僕も火花さんから聞いて驚いたんですよ‼︎」

「それは、迷惑を掛けて…しまったみたい…ですね…。」




 



 

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