第16節 実力査定と能力[スキル]3 (少年期16)

「貴方、私を助けてくれた時のこと覚えてる?」

 「不良女共を本気を出して片付た時ですよね?」

「そうよ。」

「戦った人数が今までで一番自分の技で危機感を覚えたので覚えてますよ。」

「あの人数をたおすだけなら、人間でもできるかもしれない。けどっっ‼︎それを1分程度で片付けるなんて到底人間にはできないわ。」

「そうですか?」

「そうよっ‼︎」

 「その段階での全力を試すのに丁度良かっただけなんですけどね。」

「今ので確信したわ。貴方は“超人”少なくとも超人“級”よ。」

「そうですか」

 「なんでそんなに落ち着いてるのよ‼︎」

「と言われても自覚がないので。」

 「なんでよっっっ‼︎貴方たちを化け物って言ってるのよ⁈」

「別にそんな事俺は気にしませんし…」

 「凍士君、貴方は?」

「僕も今までは師匠と同じでした。」

 「それじゃあ、今は⁈」

「驚きと納得が半々てところですかね…」

 「因みに凍士君、君の能力って何?」

「それを言ったら意味がないじゃないですか。」

「それもそうね。」

「それは試合のお楽しみにしておいてください。火駱君も。」

「分かったわ。」

 「分かりました。」

「さて、そろそろ地下の部屋に戻りましょう。」

そして俺たち5人は地下の部屋に戻った。

「凍士、黒鉄さんこれからルール説明をします。それが終わるまでは武舞台に上がらないで下さい。」

「了解ですっ、師匠っっ!」

 「承知した。」

「武器は当然なしです。」

2人は頷いている。

「膝などの体の一部が武舞台に接地する場合それが3回起こった方の負け、ここまでで質問はありますか?」

「師匠、頭も含まれるのでしょうか?」

 「その通りだ。」

俺は黒鉄さんの方を見た。

 黒鉄さんは首を横に振った、質問はないようだ。

「それでは説明を続けます、体の一部分だけでも武舞台の外の床に触れた方の負けになります。」

「場所は関係ないのか?」

 「はい、関係ありません。もう質問はありませんね?」

 2人が頷く。

「最後に、降参しても負けになります。良いですね?」

  2人が頷く。

「では2人とも武舞台に上がってください。」

2人は俺の言葉を聞いてから武舞台に上がる。

「そういえば、開始の合図はどうするのだ?」

黒鉄さんが質問してきた。

「今、俺が持っている‘自分’の笛を吹くのでそれが合図です。」

「承知した。」

 「凍士お前も良いな?」

「はいっっ!師匠っっっ‼︎」

そして俺が笛を吐き鳴った、「ピーッ」という音を合図に黒鉄さんが仕掛けた。

 凍士との距離を一気に走って詰め、そのまま左脇腹にパンチを加えようとしたのだが…

  パリンッ

「い、今の音は?」

 「僕が作ったものを貴方の拳が破壊した音です。」

「これはあまり分厚くはないが、氷か?氷の膜を張っていたのか!」

「本来の使い方とは違いますけどね。」

「なるほど、氷の膜を張ることで俺のパンチの威力を弱めたというわけか。」

 「そういうことです。」

「なるほど、照が認めた理由(わけ)が分かった。」





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