第13節 顔合わせ (少年期13)

俺と火花先輩はコンビニ近くの十字路で別れ、それぞれの帰路に着いた。

 そして、20人の不良少女たちを倒してから2週間が経過した。

 俺は、凍士との試合をした場所で先輩を待っていた。

 「ここのようね。」

火花先輩が俺の近くに来た。

「先輩、隣にいるのは?」

「私の弟よ。ほら、自己紹介して。」

「初めまして照さん。僕は、火花の弟

霞火駱(かすみひらく)です。よろしくお願いします。」

 容姿は、小学校低学年といった所だろうか。

 「宜しく、火駱くん。」

「それで、合わせたい人って?」

「すみません、そうでしたね。

俺について来てください。」

「火駱、あなたもついて来なさい。」

「はい!」

火駱くんは、ワクワクしてテンションが上がっているようだ。

 俺はインターホンの形をしたボタンを押してから玄関に入った。

 玄関に入ると、火駱くんは分かりやすく残念がっている。

 こういうところは、年相応といった感じだ。

 「目の前にあるこれは何?」

「簡易版のエレベーターです。」

「そう、同時に何人まで乗れるの?」

「中学生以上の大人が2人までです。」

「なら、火駱は乗れるのね?」

「はい、そうです。」

「良かったわね、火駱あなたの理想かもしれないわね。」

「うん!」

火駱くんは再びワクワたような様子になった。

 「では、行きましょうか。」

「そうね。」

俺たち3人は、簡易エレベーターに乗り、下へ行った。

俺たちは、 簡易エレベーターから降りた。

 「随分、殺風景な部屋ね。」

「まぁ、楽しむ為の部屋ではないですから。」

「そう」

「では、紹介しますね。

こいつは氷川凍士(ひかわとうじ)ここの半居候兼俺の弟子です。」

「照さんの弟子、氷川凍士(ひかわとうじ)

9歳です。」

 「こちらは、同じ学校の先輩の霞火花(かすみほのか)さんと弟の火駱(ひらく)君。」

「霞火花(かすみほのか)よ、宜しく。」

「霞火駱(かすみひらく)です、7歳です。

よろしくおねがいします。」

「この子が私に合わせたかった人?」

「そうです。」

「あまり強そうに見えないけれど。」

「容姿はそんな感じですが、意外とやりますよ。」

「そうなの?」

「はい、才能は俺と同等かそれ以上ですよ。」

「そう、なら今度実力を試させてもらうことにするわ。」

「凍士君だったわよね、いつなら空いているかしら?」

「基本的にいつもここにいるのでいつでも良いですよ。」

「そう、なら来週の日曜日にしましょう。」

「分かりました。」

「照君、ここ借りても良いかしら?」

「試合ですよね?」

「そうよ。」

「なら構いませんよ。但し、俺が審判を兼ねて同伴します。」

「それで構わないわ、ならこれで決まりね。」

 こうして、凍士と火花先輩の代理の人との試合が決定したのだ。



 

 

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