第1章第1節 懇願 (少年期1)
いじめられなくなってから、5年が経過した。
今は、学校の登校中だ。何か嫌な予感がしたのでその予感のする方へ向かった。
すると、昔の自分程ではないが年長と思われる男の子が小学校高学年くらいの少年3人に袋だたきに会っていた。
『先輩たち何してるんですか?』
男の子をいじめていた少年たちが俺のの方を向き、少年のうちの1人が堂々と「教育をしているんだ」と言い、もう1人が「俺たちが悪い事をしているように見えるか?」と聞いてきたので、一言だけ「はい」と返した。
すると、案の定男児をいじめていた少年たちは俺の方に殴りかかってきた。
しかし、あまりに遅く迫力が無かったので敢えて食らった上で「威力が弱いですね。」と聞こえるように言った。するとランドセルの中を漁り、小学生の持ち物の中では最も凶器になり得るハサミを取り出したのを見て慌てふためいている男の子をよそにハサミを使って襲いかかってくるのを避け、少しだけ感情(ちから)を込めてデコピンで少年の1人を倒し、後の2人は
「偶然だ」「1人だったからだ」と呟いてからハサミを持った2人が同時に襲いかかってきたが、やはり遅い、それに2人は全く連携が取れていなかったので、先程よりも容易く倒すことができた。
あっけに取られていた男の子が落ち着き、俺に「ありがとうございます。」と感謝を述べた。
用も済んだので踵を返し去ろうとしたところ、ガシと右足を掴まれた。
『何か用か?』
『弟子にしてください‼︎‼︎お願いします‼︎‼︎』
男児が俺に言ってきた。
は?弟子?いきなり何を言っているんだ?
この男児は。
俺は、男の子に問いかけた。
「傍から見ればただの小学生にしか見えない俺に何で弟子にしてくれと頼む?」
男児が返答する
『「まるで漫画やアニメ・特撮の世界に入り混んだのではと思うほど現実離れした動きと攻撃でした」しかもそれをやってのけたのが僕に近い歳だと知り、驚きと親近感を抱き弟子にして欲しいという気持ちがより一層強くなりました。』
俺は、男児に問いかけた。
「俺と君は初対面のはずだが?」
男児が返答する
『確かに僕と貴方は初対面です。』
しかし、一部で貴方がなんと呼ばれているか知っていますか?と問われた。
「知らない」と一言返答した。
「獣の化物」と言われています。
「お前はその化物の弟子になろうと言うのか?」
「はい」
「最後に名前を教えてもらおう。」
期待に満ちた眼で男児は答える。
「凍士(とうじ)」と言います。
「分かった、凍士お前に2つの試練を与えることにする。その試練を突破した時お前を弟子にしよう。」
凍士は期待の眼から真剣な眼に変わって聞いている。
『一つ目は、自分の「芯」を見つけること。』
凍士は質問してきた。
「師匠!…失礼しました。改めて、照さん芯とはなんでしょう?」
「一言で言えば、自分の核となる物だ」
「それを見つけることが第一の試練ということですか。」
「そうだ。」
「期限は、2030年の3月まで。
当然だが、それを超えた場合弟子にはしない。」
そして、俺は再び学校へ向かって歩き出した。
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