第3話 火炎魔神と水竜少女の合同幹部の始まり
デミルと戦ってから3日後...
「バルファク~!書類が届いたの!机に置いとくの~」
「ああ。ありがとう...」
デミルはバルファクの秘書アシスタントになっていた。
(どうしてこうなった...)
そのきっかけはバルファクがデミルを魔王城に連れ帰っている最中のことだった...
バルファクが魔王城までデミルを連れて飛んでいると
「お~いバルファク~」
声がする方を向くとそこには絶賛仕事中の魔王軍幹部No.4
”森林魔《ドライアド》”のテトマリアがいた。
魔王軍の幹部はそれぞれ4人存在していてそれぞれ役割がある。
まず絶賛森で林業に励んでいるのは先ほど紹介したように
魔王軍幹部No.4で農林水産幹部であるテトマリアだ。
のんびりとした淑女なのだが仕事はてきぱきときっちりやる。
そんな彼女は主に植物を操る魔法を使う。
10本くらいの木の根を操ったり、追尾する木の葉を飛ばしたりして敵を追い払う。
実はこれ全部自分で操っているのでかなりの高等テクを酷使している。
そういえば人間の歴史にいる聖徳懐紙というやつの逸話に10人と話をする奴がいるらしいが
それと同じようなことをしているのだ。ちなみにそんなこと魔王様とテトマリアしかできない。
そんながテトマリアがよんでいるので近くまで飛んでいく。
「どうした?テトマリア。」
俺は周りの植物が燃えないように注意しつつ着地する。
「いやね~?バルファクのただでさえ多い魔力が倍近く増えてたから気になって...何かあったの?」
テトマリアはにっこりと笑っているがその圧はえぐい。
俺は渋々事情を説明する。
「俺が強くなったんじゃない。背中のこいつだよ。」
飛んでいる最中に腕から背中に移動して寝ていたデミルをテトマリアに見せる。
デミルを見たテトマリアは目をキラキラさせていた。
「まぁまぁ!こんなかわいい子をバルファクが連れてるなんて!誘拐?拉致?」
テトマリアが俺をにらんでまるで犯罪者のように扱ってくるので流石に否定する。
「違うわ。こいつは竜種で魔力が俺と同じぐらいなんだよ。だから倍近くまで増えたように見えたってこと。」
それを聞いたテトマリアは...
「嘘言っちゃだめよバルファク。こんなかわいい子がそんなわけないじゃない。まぁ法務幹部が犯罪を犯しはしないだろうし犯罪ではないでしょうね...」
話を信じてないし俺が法務幹部じゃなかったらしてるみたいな言いぐさをしてくる。
まったくひどい話だ。まぁ腹は立つのでそれは貸しにしておこう...
「まぁいいか...話はそれだけか?なら一回魔王様のとこいかないと...」
話を切って魔王様のところへ行こうとするがテトマリアはそれを引き留めてくる。
「ちょっと待ったー!私いいことおもいついたわ。」
そうしてテトマリアが提案したのを通りかかった魔王様が聞いていて
”それいいね!じゃあバルファクとデミルは合同で幹部ね♪”
と軽いノリで決まった案というのがデミルをバルファクの秘書にして合同で幹部をやるっていう案だった。
そして時間は進んで今の状況の戻る。
デミルはいい子で、そのうえ仕事もすぐ覚えてくれる。
ここまで優秀な子もそうそういないだろう。
そうこうしてデミルがたくさんの書類を持ってくる。
「バルファク!またまた書類が来たの!」
そう言ってたくさんの書類の上にまたまた書類が増えた。
その書類を確認したが別幹部の管轄の仕事がほとんどを埋め尽くしている。
「デミル。この書類はうちの仕事じゃないぞ。」
バルファクが忠告すると持ってきたデミルは騙されたことに気づく。
「む~!あの魔族どもめ!デミルを怒らせたらどうなるかわからせてやるの!」
デミルはかんかんに怒って大魔法の詠唱を始める。
バルファクは止めるかと思いきや...
「よ~しやれやれ~”あいつら”いっつも変な対抗心で仕事押し付けてくるから一発ぶちかましてやれ~」
すっごい乗り気でデミルを応援していた...相当腹が立っていたのだろう。
そうして詠唱が終わりデミルが魔法を放つ。
「追尾水龍《トーピード・デミル》!」
この後魔王城が水浸しになるのは言うまでもなかった...
そしてここからデミルとバルファクの合同幹部が幕をあけるのであった...!
でも二人は知らない。ひそかに人間が画策していることに...
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