前作「追放された末端令息は辺境の野蛮令嬢に一目惚れする」の続編にあたる作品です。
前作を読んだ方は絶対に読むことをお勧めします!まだ前作も読まれていない方はあわせて二作お読みいただくことを強く強くお勧めいたします!
全エピソード素晴らしいのですが、私の中で一番強く印象に残ったのが「第63話 祈り」のワンシーンです。本を読む母と母を守ろうとする娘の会話。「王子様とお姫様はどうでもいい」と言ったその心がアレクシアの持つ優しさ、強さ、すべてを表現していると感じました。
魔法も万能ポーションもタイムリープも聖剣もない世界。命は限りあるもので、必ず出会いがあって別れがある。そういう世界観だからこそ表現出来る奥深さのある作品でした。
前作のシンデレラストーリーもキュンキュンして最高でしたが、本作品はキュンキュンだけでは終わらない、親、伴侶、自分自身に対して、命の大切さ、愛を改めて振り返れる作品になるのではないでしょうか。お子さんがいらっしゃる方は、既に成長してしまってもまた抱きしめたくなるのではないでしょうか。素晴らしい作品をありがとうございました。