秋の並木道

積もった枯れ葉はあなたと過ごした時のよう

よくこうして歩いたね


今一人歩いてみると

気付くこと

いっぱいあって

寒がりなあなた

厚手のコート

通して触れた温もりが

私の一番奥深く

心の底まで包み込んでくれた

それは

あの時気付けなかったこと


ごめんね

強がることも出来なくて

最後まで

笑顔でいたかったけど

止めることが出来なかった


切り取られた季節は

引き出しの中

ノートに挟んで

きっともう 二度と見ない


楽しかった思い出なら

数え切れないくらい

そんなひとつひとつに

涙は枯れないから

霜の降る朝

凍える指先で

想いをそっと埋めて

いつかの春には

柔らかな土押し上げて

新しい恋 芽生えてくれたら


ありがとう

日々風は冷たくて

寒がりな私には少し辛いけど

季節は巡ってくると信じて

また笑える日を待っている

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る