だいじゅうよんわ 関係
「すごくいい…」
「ちょっさゆちゃん鼻血」
ティッシュを渡してくれる。いつの間にか鼻血なんて出していた。
「そんな感じで奈々とはさゆちゃんと同じような事してたわけ」
料理をする奈々はあからさまに目をそらしている
「もうしないの?」
「さゆちゃんがいるじゃない。俺も安心してるんだよ。」
智は優しく頭を撫でてくれた。
「私が取っちゃったとは思わないの?」
楽しそうに笑いながら
「俺は最後までヤレないからね、あくまでそのばしのぎでもあったんだよ」
「やれないって…」
意味を理解して赤面する
「私だって、最後まではやれてないんだよ」
「大丈夫、そのうちできるよ」
「おい、いちゃいちゃしてんなよ」
ポンっと智をたたくと、メシできたぞとちょっとだけ怒って言った。
ご飯を食べながら聞いたことを話すと、奈々は特に顔色も変えずに
「こいつくらいしかいなかったからな。」
「嬉しかったくせにー」
ちゃかすから智はいちいち睨まれる
「本当に最後まではやってないんだからな」
「わかってるってば」
今日も奈々の料理は最高に美味しい。
智もいつも褒めまくるから奈々もまんざらでもなさそうだ。
「奈々と智がしてるところ、みたいなぁ」
ぼそっとつぶやくと二人してむせた
「おまえなぁ!ぜったいやんねぇからな」
「え、俺はいいけど。さゆちゃん嫉妬しちゃうよー?」
嫉妬はいい。心地いい。自分の中に憎悪と嫌悪が入り混じって、嫉妬する自分なんかいなくなれと思う。その感情がとてつもなく好きなのだ。
特に智が相手ならすごく気持ちいいと思う。
「久しぶりにやってみる?」
智は奈々の髪の毛をつかんで顔を合わせる
「お前マジで言ってんの?」
「大マジ」
そういうと奈々に軽くキスをした。
爆笑する智と唖然とする奈々。
「もうマジで勘弁して…」
赤くなって縮こまる奈々がものすごく可愛かった。
「奈々は俺にこういうとこ逆らえないんだよ」
楽しそうに話す智に嫉妬はしなかった。
智と奈々の間には愛情と似たようなものを感じた。私はそれを微笑ましく思った。
「じゃあさゆちゃんに返すね。」
頬にキスをされる。口ピアスが妙に邪魔に感じた。
「私は奈々専用なんだよーこの後何されるかわからないんだからやめてよね」
「あーそっかごめんごめん」
奈々は完全に拗ねていた。見た目でわかるくらいに。
「じゃあそろそろお暇しようかな。奈々、ごめんな。」
「許さねぇ」
奈々は軽く智の頭をはたくと、智は奈々の頭を撫でて返した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます