第20話 堕ちる1つの世界
☆
私は間違った事はしてない。
そう思いながら私は歩く。
あくまで私は彼女達を憎んでいる。
考えながら私は歩いて帰る。
偶然、木橋に会ったのだが...その話をしてから、だ。
「...私は悪くない」
そんな事を呟きながら歩いていると目の前から男性が2人来た。
それから佐藤累子が現れる。
私はその3人を見てから「何」と聞いてみる。
佐藤累子は「この人達さ。大金を今からくれるんだけど。...遊ばない?」と言う。
その事に私は眉を顰める。
「...私、今はそんな気分じゃない」
「断るの?良いじゃん。遊ぼうよ」
「...でも私は...」
「どうせ貴方も遊び人でしょ。大丈夫」
そして佐藤累子が肩を回してくる。
私は困惑しながらも結局付いて行ってしまった。
正直、かったるかったが。
何もかもが丁度良かったかもしれない...。
☆
佐藤累子と遊んでから私は帰る事にした。
それから私は帰宅して...両親に怒鳴られた。
私はその事にイライラしながらスマホを弄る。
良いじゃないか多少遊んだって、だ。
「...クソ忌々しい」
そう言いながら私はスマホを弄る。
そして私は木橋達の事を考えて更にイライラする。
こんなのではダメなのだが。
だけど滅茶苦茶腹立たしいのだが。
何故私だけが...この世界で上手くいかないのだ。
佐藤累子もそうだが。
私達だけが呪われている。
何でこういう事になっているのか。
腹が立って仕方が無い。
「...」
私は本を壁に叩きつける。
それから私はそのまま寝た。
むしゃくしゃする。
地獄に落ちろ。
全部が。
そう思いながら私は横になっているとスマホにメッセージが入った。
それは佐藤累子からだった。
そこにこう書かれている。
(今日は楽しかった)という感じでだ。
私は(そうだね)と上辺だけの返事をする。
(それでさ。...アイツ。つまり霧島がウザいからどうにかしようと思って)
(...確か貴方は学校に転校したんだよね)
(そうそう。だけど私だけが上手くいかないから。霧島のせいじゃないかって)
(...そう)
(同じ目に遭わせてやりたいから。その為に貴方の力が要る)
(私なんかの力が?)
(そう。私達は一心同体だよ)
佐藤累子はそう話しながら高笑いでもしている様だが。
私は正直、犯罪の様な事はしたく無い。
そう思いながら(私、犯罪の様な事は...)と送ったが。
相手は(まあまあ。もう引き返せないよ。私も貴方も同罪だから)と言う。
私は恐怖を感じた。
(私はそんな事はしたくない)
(まあそう言わないで。今日遊んだでしょ?)
(あ、遊んだけど...)
(お金も貰ったよね?)
勢いで渡された50万円が鞄の中に入ったまま。
私はそれをチラ見してから(返したら良いの)と聞いてみる。
すると佐藤累子は(まさか。でも協力しないと大変な事になるかなぁ)と書いた。
私はごくりと唾を飲みこむ。
(...何をしたいの)
(私は自然な感じで彼にダメージを負わせたいの。勿論犯罪にならない程度で)
(...佐藤さん。もう止めない?これ)
(私は絶対に止めないよ。だって私は...霧島に傷害を負わされたんだから)
(...それは分かるけど...)
(私は止めない。だから貴方も協力して。貴方は恨みがあるんでしょ?)
確かにそうだけど...私がやりたい事はこんなのじゃない。
そう思いながら私は困惑する。
それから考え込む。
そして私は溜息を吐いた。
(あくまで犯罪にならないよね?)
(ならないよ。完全な事だから)
(...協力するけど...)
(決まったね)
私は引き返せない事に恐怖を感じながらも案に乗ってしまった。
警察に捕まる様な事はしたく無い。
そう思いながらも50万円を見てからどうしても焦った。
私は...犯罪はしたく無いけど...。
☆
翌日になって俺はゆっくり起き上がる。
それから大欠伸をした。
そして俺は何時もの通り望と一緒に食事してから家を出た。
そうしてから数メートル2人で歩いた時。
何か違和感を感じた。
背後からつけられている感じがしたのだ。
俺は振り返る。
そして人込みを確認するが誰も居ない。
望は「?」を浮かべて俺を見る。
その事に俺は「...?」となりながら前を見る。
人込みから外れてから通学路の人が居ない場所を歩いている時だった。
いきなり目の前から男が現れた。
その人数は1人。
だけど背後からも1人現れる。
俺達を見ながらニヤニヤしていた。
「...誰だ。アンタら」
「誰かって言われたらまあそこら辺の大学生ってだけ言っとくわ」
「...何でその大学生が俺達に話し掛けているんだ。見た感じ不良の様な姿だけど」
「いやいや。...ちょっとお前に因縁があってな。霧島隆一郎」
そう言いながら男達は何かを取り出す。
つうか何で名前知ってんだ。
思いながら見ているとスタンガンらしきものを出した。
俺は「!!!!!」となりながら望に手を伸ばす。
「気に入らない奴も居るって事だよ。お前らの事」
「彼女は関係ないから帰してほしい」
「どうすっかな。フルボッコにしろって話だから」
「...」
俺はその言葉に汗が滲む。
それから見ていると大学生達は顎を動かして命令した。
「この場所じゃ人が来る」と裏道に。
俺は怯える望を守りながら裏道に歩き出す。
どうしたら良いのだ...?
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