第4話 「!?」

 予想外の答えに驚きを隠せないマナト。何と言ってやればいいか分からなかった。

 

 「だから、みんな僕のこと凄く心配してくれるんです...」

 少し照れ臭いような感じもありつつ、けど、どこか寂しそうな顔をしていた。


 「優しい人達だな」


 この時、最低にも羨ましいと感じてしまった。みんなから心配され、かまってもらえるなんて、周りに恵まれてる人だなと思ってしまった。


 「とりあえず、町の人たちに聞き込み調査しません?」


 多くの人の意見を聞くべきだと思っていたので、マナトはすぐに賛成し周りにいる大人たちに質問していった。

 

 町の人たちはゴブリン見た目のマナトとカミヤが一緒にいるのを、不思議に思いながらも、親切に答えてくれた。


 「おれーはね、『氷結ガン』!」

 「うーん...『弱点分析』とかかな...」

 「私は『重力』だと思う!」


 10人程度聞いてきたが、そもそも誰一人として答えが一致しなかった。そもそも、この世のスキルを全て把握していない町の住人に聞いても、意味が無いと気づいた。


 「この世で1番スキルに詳しい奴とかいる?」


 「ん~~~、あっ!!」

 「魔女がいます」


 「魔女...」

 いかにもやばそうで、凶悪そうだ...


 嫌そうな顔をしているのを見て、カミヤはすぐに弁明をした。なんといっても、魔女はこの世の危機を救ってくれた英雄的存在らしい。素性は不明だが、圧倒的強さで、世界征服を狙っていた魔王を一撃で倒したとのこと。


 魔女は世界で1番強い人だから、1番強いスキルも知っているという訳か。確かに、このまま町の人全員に聞いて周るよりはマシだとマナトは考えた。


 「ちなみに、魔女の居場所は分かるのか?」


 カミヤは片方の口角を引き上げるニヤつきで、人差し指を上げた。


 「空です。天空島です」

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