mission 2 リュウグウノツカイッテドンナアジナノ
「迎えに来ました。準備はよろしいですか?」
約束通りメガネ女は俺の家に迎えにきた。
「待て。5000万は?」
「既に振り込んでおります。」
なぬぅ!?俺は急いでスマホを開き自分の口座を確認した。5000万飛んで240円俺は涙が出そうだった。やったよ母ちゃん。俺金持ちだよ。
「確認できましたら向かいましょう。」
「え?どこに?」
「ですから日中説明した通り上空100km。宇宙ですよ。」
やはりこいつはバカなんだ。宇宙?そんなもの行けるわけがないだろ。
「あはははは。流石に冗談きついですって。宇宙なんてそんな簡単に。」
行けた。俺の目には確かに地球が写っている。
母ちゃん。地球は青かったよ。
俺たちが今乗っている小型宇宙戦にはカメレオンの皮膚細胞が使用されていて外部からの光や熱で色を変化させ第三者からの発見を防ぐ機能がついているらしい。普通に意味わからんが。
「私たちが今から向かうのは地球防衛機構…通称
通称もなにも地球防衛機構が意味わからんて。いやしかし目の前にある地球を見ていると信憑性は増していくばかりだ。
「ちなみになんでNGSって呼ばれてんすか?」
「うちのボスが…『なんかさあ…地球防衛機構って堅苦しくない?FBI的な…あ、NGSでいいや!』と仰ったからです。」
「なんでNGSなんでしょう?」
「…ボスの朝食が納豆ご飯だったから納豆ご飯最高!の頭文字をとってNGSらしいですよ。」
この組織大丈夫なのだろうか。
「なんで俺が選ばれたんですかね。」
「組織に加入するための条件を満たしていたからですよ。」
「条件?」
「ええ。日本支部での条件は国に我々が行わせている全国統一学力模試や体力テストの成績が上位2割以上かつ地球外生命体との接触をした恐れがある人物です。」
確かに俺は小学4年生のとき誘拐された。犯人は未だに見つかっておらずその他色々不可解な出来事だったため冗談混じりに宇宙人に攫われたんじゃね?とか言われていたがまさかな。
それに俺はこんな感じで意外と勉強もスポーツも出来る方だった。てか学校で受けさせられる模試ってこいつらのせいだったんや。
「具体的に俺はなにをすればいいんすか?」
「既に説明したと思いますが…。あなたの所属は地球防衛機構日本支部独立先行部隊です。独立先行部隊は少人数で本隊よりも先に戦地などに乗り込んでもらう…まあつまり調査部隊ですね。」
「調査か…。あんまし危険そうじゃないすねよかった。」
「調査部隊とはいえ軍人。戦場に赴く訳ですから戦闘になる可能性はありますよ。」
「は?軍人?日本は自衛隊以外の軍事力は持てないでしょ!」
「宇宙に国境など有りませんし、日本…いや世界中の法律も我々の組織には関係ありません。日本の上にあるから日本支部と呼ばれているだけです。その方が管理がしやすいですからね。」
俺はとんでも無いところに来てしまったのかもしれない。
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