ヘルスメーター

@k0905f0905

第1話

「ひ、百グラム増えてる」

ヘルスメーターに乗った

百貫目デブ子はヘルスメーターの

非情な数字に卒倒して倒れそうになった。

「さっきが105.6キロ。今が

105・7キロ。あーたーーっ、

大変よーーーーーーーーーーっ、

大変」

デブ子が風呂上りに例の如く

大騒ぎを始めた。

「あああああああーーーーーたーーーーーーーーーーーっ」

「やかましい!」

夫の瘦太郎がデブ子を一喝した。

「百グラム増えたくらいで大騒ぎするな!

こっちはたまの日曜でゆっくりしようと

思ってたところなんだ」

「でも、ごはんもどんぶり飯3杯を

2杯に減らしたのに」

「もう、二度と飯を食うな!おまえには

飯は金輪際食わせん」

「なに、怒ってるの? アナタバカみたい」

「殺すぞ、テメエ!オマエに一体いくら

食費かけてると思ってるんだ」

「ごめんなさい」

「養豚場の豚どもでもオマエみたいには

ガツガツ食わんわ」

「ひどい、ひどいわ」

「ともかく、少しの体重くらいで

一喜一憂するな。ヘルスメーターが壊れる」

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