第3話
まずイケメンの名前はエリックと言うらしい。なんかすごく長い名前だったけど唯一聞き取れたのがエリックだったので俺はエリックと呼ぶことにした。
そしてこの世界についても色々聞いた。やはり俺がいた地球とは違う世界だった。エリックのいるこちらの世界では魔法が使えるいわゆるファンタジーな世界だった。俺はこっちの世界で魔法が使えるかもしれないというワクワクに胸を高鳴らせた。
エリックによると俺は聖なる儀式やなんかで呼び出したらしい。異世界から癒し手を呼ぶ儀式らしい。難しいことをたくさん言っていたので俺はわかる範囲で理解をしている。しかし、ブラック企業で先程まで働いていたためか呼び出された後すぐに倒れてしまい、今の状態になっている。その後もエリックとたくさん話した。
「おっと、もうこんな時間か。」
エリックは時計を見ながら呟いた。時計を見るとちょうどお昼時だった。ぐぅ〜っと俺のお腹がなった。エリックはクスクス笑いながら
「お昼にしようか。」
と言った。俺は恥ずかしくなってしまい、コクコクと頭を振って頷くことしかできなかった。
エリックが持ってきてくれた料理はとても美味しかった。温かいスープを飲むと涙が溢れてきてしまった。
「どうした、まずかったか?」
と心配そうに俺の顔を覗き込むエリック。
「違うよ、久しぶりに誰かと食事をしたんだ。こんなに美味しくて温かいものを食べたのは久しぶりで嬉しくて、」
俺は泣きながら食事をした。そんな俺をエリックはただただ優しく見守ってくれた。
ご飯を食べ終えたら身体がポカポカしてきた。どんどん熱くなってきた。
「エリック、なんだか身体が熱いんだ。」
と俺がいうと癒しの力のせいだね、とエリックがいう。
「どういうこと?」
と俺が言うと、
「ゆーすけの癒しの力さ、ゆーすけの癒しの力には特別な物があるんだ。取り込むと、取り込んだ相手の魔力などが格段に上がるんだ。だからゆーすけは身体が熱くなるようにできているんだ。後は俺に任せて楽になるんだ。」
とエリックが言う。俺は身体が熱く疼いてきたのでなにも考えられなくなってきた。
「エリック、お願い楽にして」
と自分の口からそんな言葉が出ていた。
俺は異世界で愛を知る にゃん @niina3421
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