第2話
目が覚めるとまず知らない天井が目に入った。おかしい。さっきまで会社にいたはずだ。そう思いながら体を起こした。目に入るのは会社の重たい景色ではなく、キラキラと輝く部屋だった。まず俺が寝ていた場所はふかふかの天蓋付きベットだった。家具も俺では買えないような高級品ぽいのばかりだ。俺はこんな物で寝ることが夢だったのだろうか。俺の夢はなんともファンシーだなぁと呑気なことを考えていた。
「お、目が覚めたか。」
とベットの横から声がした。その声は低く、穏やかで、耳に馴染む心地の良い声だった。声のした方を向くと、そこには信じられないほどのイケメンが立っていた。髪は太陽の光を浴びたキラキラとしたブランド。目は息を呑むほど美しい紅色の瞳だった。俺はただただ見惚れていた。
「どうした?どこか悪いのか?」
と言いながらイケメンが心配そうに近づいて来た。
「熱は無さそうだな。」
イケメンは自分のおでこと俺のおでこをくっつけながらそう言った。
「うわぁぁあ!」
びっくりした俺は焦ってベットから落ちた。痛い。すごく痛い。
痛い?痛いってことは現実なのか?俺が混乱していると身体がフワッと宙に浮いた。というか、イケメンにお姫様抱っこされた。頭が追いつかない。
「危ないなぁ。」
と微笑みながらベットに寝かせてくれる姿に恥ずかしさを感じながらも少し安心してしまった。
そして俺はこの状況を理解するためにイケメンから話を聞くことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます