第3話 有名配信者のピンチ
side 田中良太
「田中良太様、ライセンスが発行出来ましたので受付にお越し下さい」
俺は待合室で待っていると受付嬢に呼ばれたので受付に向かう。
「こちらがライセンスになります、それとこの後講習会が実施されますのでお時間があれば参加してください」
「分かりました」
俺は受付でライセンスを受け取った後、講習が行われる教室へと向かう。
「失礼します」
教室に入ると既に何人かは席に座っている、人数は20名くらいだろうか。
俺は空いている席に座ると、前にいる講習の先生が話を始める。
講習の内容はステータスの開き方や、魔物と遭遇した時の対処法などだ。
「最後に一つ言っておくが、無理はするなよ。命を一番に考えるんだ」
「分かりました」
先生は皆を見て真剣な眼差しで言う。
確かにダンチューブでも初心者が危ない場面に遭遇する動画とかあるしな。
俺はそんな事を考えながら講習会を終えた。
「取りあえず探索者連合に併設されてる武器屋にでも行くか」
俺はライセンスのカードを持って探索者武器屋へと向かう。
武器屋には剣などが売っており、戦闘スタイルに合った装備を選ぶらしい。
「すげー、武器がいっぱいあるな」
武器屋には剣や槍、弓など様々な種類の武器が置いてある。
「ここは無難に剣にするか」
俺は近くにあった剣を手に取ってみる。
「なかなかにしっくりくるな」
俺は剣という武器を初めて触ったが、重さも手に馴染みとてもいい感じである。
その後も防具やポーションなどの道具を見た。
ダンジョン探索は本当に命懸けだからな、武器や防具はケチるわけにはいかない。
ただ俺の所持金もそこまで多くないので、あまり良い防具は買えないが。
まあ今日は武器とポーションだけ買っておくか。
俺はダンジョン用の道具を購入した後、探索者連合を出る。
「まだ時間はあるし、ダンチューブで動画でも観るか」
俺は近くの公園へ向かいベンチに腰掛ける。
そしてイヤホンを付けスマホを見ると、丁度ダンチューブでダンジョン探索をする動画が投稿されていた。
『やっほー、みんな見てる? 今日は新しく出来たダンジョン攻略の配信をするよー!』
俺が今見てるのは有名配信者のミコだ。
俺と同い年くらいだが、探索者ランクはC。
ミコはとても機敏で、魔物を華麗に倒していく事で有名だ。
まるで踊ってるかのような動きに思わず皆んな目を奪われてしまう。
そして彼女の動きには無駄がない。
本当に強い探索者なんだなと分かる。
「それじゃあ奥に進んで行きまーす!」
ミコはどんどん奥へと進んで行く。
奥に進むにつれて魔物が強くなっていくが、それを楽々と倒していくミコには圧巻だ。
すると通路の脇から植物の魔物が現れた。
――――――
植物種 ランクC
説明:植物が魔物となったもの。
動きは遅いが生命力が高く、倒すのに時間がかかるため初心者におすすめの敵ではない。
――――――
まあミコもCランクだし大丈夫だろう。
俺は動画に夢中になりながら、ダンジョン探索をするミコを見ていく。
しかしミコの表情からは余裕が失われていく。
「ちょっとやばいかも……」
ミコはバックステップし、植物種から逃げようとするとミコの前に、ライオンのような魔物が現れる。
――――――
鋼獣種 ランクB
説明:全身が鋼の毛で覆われている獣。
動きは早くないが、力が強く防御力も高い。また、牙や爪も鋭いため注意が必要だ。
――――――
どうやらミコの武器では倒せないらしい、このままでは危ないな……。
しかしミコは逃げる事もせず剣を構える。
そしてそのまま鋼獣種に突っ込んで行った。
それと同時に映像が途切れてしまい、コメント欄は荒れている。
俺が気にするのはミコの安否である。
「そういえばさっきミコがいたダンジョンってここから近いよな」
俺はスマホでネット検索をしてダンジョンの場所を確認する。
すると案の定、今俺が居る場所の近くにあるダンジョンだ。
「取り敢えず行くしかないな、今探索連合に連絡をしても間に合わない」
俺は急いでミコがいると思われるダンジョンへと走るのだった。
―――
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