第6話 クソバカボケナス


 目を覚ましたら、また石レンガの部屋に戻っていた。

 振り向けば、整ったお顔を鬼の形相に変質させたポニーテールがいる。


「こんのクソバカボケナス!」

「待て! 俺を殴ったらまたチョーカーが!」


 両手を上げて静止のポーズをとったけど、声を上げるのが遅かった。

 俺の右頬から奥歯に向けて拳がめり込み、痛みが遅れてやってくる。


『ギュイーン』


 そして、全くもって今まで通りに。

 小部屋の中にその音は響いた。


『ドオォォンッ!!』

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