シンプルさが削り出す現実み

クラス召喚モノではあるが、レベルやスキルは無いらしく、適性を鍛えたり、工夫して自分のものにしたり、上達するようだ。
ある意味現実世界と共通していて、共感がもてる。

また、恋愛要素も文明的な発明がどうこうもなく、寄り道なしの軍隊における小隊的な活動がメインなのが、妙に「もしも異世界転移があるなら、こんな感じかも」と思わせる。

主人公も面倒くさがりやの傾向はあっても、自分の能力が上がって行くのが楽しくて仕方がないようで、自分に時間をかけたいのだろう。他人から頼りにされれば、それなりにアドバイスする。高校生の男の子なら、普通にいそうだ。

29話の時点で、魔物の種類からそろそろ中盤に差し掛かったのかなと思うが、パワーインフレもなく、コンマ何秒で会話しちゃう不自然極まる戦闘描写もなく、好感度は高い。クラスメイトもそれなりに力をつけて来ており、今後の連携や、謎めいた生徒会長との絡みも楽しみです。

また、極めて個人的な感想になるが、若い頃に夢中に打ち込んだ気持ちを思い出して初心に帰れたので、作者様には御礼申し上げたい。