第3話キャラクリエイト②
そして目の前に現実の自分の姿が浮かび上がる。
精密スキャンを行ったため現実の姿とほぼ一致している。
さすがにリアルと全く同じ顔にするのは憚られるので顔を少しいじることにする。ちなみに顔を整えるためにいじりすぎると他の人から見た時に違和感ありまくりで少し恥ずかしいことになる。
「髪を少し長くして、銀髪にするか。現実ならなかなか出来ない髪色だけどゲームなら関係ないし。ついでに瞳の色も青っぽい色にしておくか。ネージュっていう名前にも合うと思う。よし、これでオッケー」
「容姿の設定が終わりましたら続いて種族を決定します。この中からお選びください」
それぞれの種族の選択肢とその説明が表示される。
人間族ヒューマン 平均的なステータスを持つ。迷ったらこれ。
獣人族ビースト 種類によって特徴が異なり、それぞれに特化した能力を持つ。
熊、筋力に優れる 狼、素早さに優れる 狐、知力に優れる
森人族エルフ 知力に優れる。魔法使いになりたい人はおすすめ。
ドワーフ 生産するのに適正がある。職人になりたいならこれ
この4つから選べるようだ。魔法は先輩に任せるつもりだからエルフはなし。職人になるつもりもないからドワーフもなし。となると、あとは人間族か獣人族かだけど、まあここは人間かな。尻尾や耳にも心ひかれるけど出来るだけ現実に近い方が僕は動きやすいし。ってことで人間族を選択。
「種族を人間族に設定しました。なおゲーム内で一定の条件を達成するとここにはない別の種族になることも出来るので是非探して見てください。続いて初期武器およびスキルの設定を行います。武器を1つスキルを5つお選びください」
選べる武器は、βテストでもあった両手剣、片手剣、杖、弓の他に新たに刀とメイスが追加されていた。
「これは刀一択だな。弓もいいかなと考えてたけど刀があるなら話は別だ。よし、刀を選択っと」
実は僕の修めている武器の中では刀の練度が1番高い。弓然り他の武器も一通り使えるが刀には遠く及ばない。師匠はどの武器も高いレベルで扱えたので相手の使う武器や戦い方によって使う武器を変えるなんていう相手からしたら非常にタチが悪いことができたんだが、僕はその領域には達していない。
あとはスキルか。取得可能スキルを見ると結構な数がある。とりあえず刀に関するスキルを探してみるが剣術以外にそれらしきものがない。これはそれぞれの武器に対応した専用のスキルは存在しないのだろうか。尋ねてみるか、そう思いノイちゃんに質問する。
「ねえ、ノイちゃん。これってさ刀術とか片手剣術みたいなそれぞれ専用のスキルみたいなのはないの?」
「ああ、それにつきましては剣術のスキルが進化すると先ほど言われたような専用のスキルになります。他のスキルも同様です」
なるほど、つまり最初のスキルは効果は低いが適用される範囲が広く、対して進化すると効果は高くなるがスキルが適用される範囲が狭まるということか。
「なるほど、分かったよ。ありがとうノイちゃん」
「いえいえ、お役に立てたなら幸いです」
となると、とりあえず剣術はとるか。あとはどうしようかと考えながらそれぞれのスキルの説明を読む。そして選んだスキルが、
剣術:剣での攻撃力が上がる。また、
識別:モンスターの情報を読み取れる。
死点打ち:モンスターの弱点を攻撃した時ダメージが上がる。
テイム:条件をクリアするとモンスターを仲間にできる。
料理:料理が作れる。
の5つだ。どうやらこのゲームは説明が詳しくないようだ。料理なんて、料理ができるとしか記述されていないが、僕は特別なバフがかけられるのではないかと思った。また、テイムする時にも役立つかもしれない。識別と死点打ちは、識別でモンスターの弱点などを視ることができたら相性がいいのではないかと考えた。
「それではステータスを表示します」
名前:ネージュ
種族:人間族
性別:男
スキル
剣術Lv1
識別Lv1
死点打ちLv1
テイムLv1
料理Lv1
「これでお間違い無いでしょうか」
間違いがないことを確認して返事をする。
「うん、大丈夫」
「それでは最初の位置に転送します。Free World Onlineの世界をどうぞお楽しみください」
ノイちゃんのその言葉の後、僕の視界は光に包まれた。
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